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2400万画素新センサーの実力は――ニコン「D3200」(3/4 ページ)

» 2012年05月07日 12時06分 公開
[mi2_303,ITmedia]
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高感度特性

 高感度はどうだろうか。下に掲載した画像は、ISO感度別に撮影したノイズリダクションありの画像と、RAWから出力したノイズリダクションなしの画像だ。

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photophoto JPEG撮影によるノイズリダクションありの感度別画像。左上からISO100、400、800、1600、3200、6400、12800(ISO HI)
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photophoto RAW撮影からのストレート現像による感度別画像。左上からISO100、400、800、1600、3200、6400、12800(ISO HI)

 ノイズリダクションの処理はカラーノイズを排除する一方で、輝度ノイズはある程度許容する、解像度優先のチューニングになっているようだ。ノイズリダクション無しのISO6400を見ると、ノイズがまだら状に発生するためノイズリダクションの処理は難しくなるが、カメラによるノイズリダクションに極端な破たんはなく、上手に処理していると思う。

 傾向から判断すると常用はISO1600まで使え、実用的な感度はISO3200と言ったところか。ISO6400は思っていたより悪くはないので、いざというときに使えるだろう。

photophotophoto ISO感度の上限はISO6400の一段増感をしたISO12800(写真=左)。ISOオートの低速限界設定にはオートが追加された(写真=中央)。低速限界設定オートならレンズの焦点距離に応じて低速限界を設定してくれるので便利だ(写真=右)

 これまでのローエンドモデルであるD3100も併売されるが、D3200は新型センサーの搭載もあることから、実質的にはエントリー機の世代交代モデルとも言える。センサー以外は革新的な技術投入はないものの、最新の画像処理エンジンである「EXPEED 3」を搭載するなど全体的にそつなくまとめ上げている。高画素ながら低めに設定された価格からして、エントリーユーザー以外に、サブ機としての需要もありそうだ。実際、画質的にもサブ機としては文句なしの仕上がりとなっている。

 ただ「2400万画素」という数字のアピールはなされているが、「2400万画素だからできること」が実機からはあまり伝わって来ず、トリミングなどを含めた「なぜ2400万画素なのか」を説明できる「使い方」をもっとアピールする必要があるのではないかと感じた。上位機種ならともかくエントリーユーザー向け製品なので、2400万画素をいかすアイディアの提案がさらになされれば、満足度はより高くなるのではないだろうか。

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