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使い勝手向上、正常進化のちいさなミラーレス「DMC-GF5」(1/3 ページ)

» 2012年05月09日 16時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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 小さくて丸っこくてお手軽。ミラーレス一眼をぐっと庶民的にしたというか、親しみやすくしたというか、そんな役割を果たしたのが2011年の「DMC-GF3」だったと思う。

 頭のところが丸く膨らんだボディがなんともいい味を出していて、出た当初はそのデザインとエントリー向けへ割り切った仕様に嘆く人もいたけれども、秋に高級志向の「DMC-GX1」が出たことで、本格派の四角いGX系、EVF搭載のオーソドックスモデルであるG系、エントリー向けの丸いGF系とキレイに整理されたわけだ。

photo 「DMC-GF5」 電動ズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S」は沈胴式なので電源オフ時は非常にコンパクト。ボディに比べてレンズが大きく見えるが、それはボディが小さいからだ。ボディはGF3を継承した丸みを持つが、グリップ部や少し丸さを抑えたデザインに変更されている

 そしてGF3の後継モデル「DMC-GF5」(以下 GF5)が登場した。デザインテイストはそのままなるも、グリップ部がしっかりして握りやすくなり、電動ズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S」とのキットも用意されているた。これは沈胴式の電動ズームレンズで未使用時は非常に薄く、電源を入れるとせり出てくる。実にGF5向きのレンズといっていい。

同画素数なるも新開発のセンサー

 撮像素子は有効1210万画素のLive MOSセンサー。DMC-G3で1600万画素センサーを搭載したのでそれを採用するかと思いきや、新型センサーなるも画素数はそのままとなった。

photophoto レンズは左側にズームレバーとフォーカスレバーを持つ。もちろん手ブレ補正付。そのおかげで必然的に左手でレンズを支える持ち方になるわけで、自然と基本的な構え方が習得できるようになってる(かもしれない)
photo 電源をいれて内蔵ストロボをポップアップさせた。レンズは電源に連動してせり出してくる

 高感度時の写真を見比べてみると、GF3よりGX1に近い仕上がり。ノイズを無理に消しにかからず、ディテールを残してるという感じだ。ISO感度は160から6400だが、拡張ISO感度をオンにするとISO12800まで上げられる。ISOオート時は最大で3200となる。連写速度は秒4コマ。GF3が約3.8コマなのでほんのちょっと速くなった。

 もうひとつGF3から何気なく進化した点として「縦横検出」がある。GX1から搭載されたのだが、実はGF3やG3は「手ブレ補正搭載レンズ使用時」しか縦横検出をしてくれなかったのだ。レンズ側のセンサーを使っていたわけだね。でもやっと本体にセンサーを持ってくれたわけで、今更という気もするがうれしい。

 では使ってみる。

 操作系はGF3と同等だが、背面に「DISPLAY」ボタンが増えた。ディスプレイ表示内容はすぐに切り替えられる方がいいということなのだろう。ディスプレイのサイズはGF3と変わらず3型だが、GF3の46万画素に対して、GF5は92万画素とワンランクアップ。それにともなってメニューデザインやフォントも一新され、見栄えがよくなった。

photo 背面から。液晶モニタはクオリティアップ。必要に応じて、撮影モードアイコンの下にお勧めフィルターボタンが表示される。右側にあるタブはGX1から。モニタ右にはロータリーダイヤル付の十字キーと各種ボタン
photophoto GF3のメニュー。フォントもいまひとつでジャギーも目立つ(写真=左)、GF5のメニュー。内容は同じだがカラフルで文字もきれいになった(写真=右)

 タッチパネルはもちろん搭載。タッチAFやタッチシャッターに対応。AFは相変わらず速く、AF枠サイズも変更できたり、ピンポイントAF(一部を拡大してピンポイントにピントを合わせる)も搭載するため、明るいレンズをつけたときの微妙なピント調整もしやすい。これはよい。

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