物理的な撮影モードダイヤルはなく、撮影モードはタッチパネルで画面左上の「撮影モード」をタッチするか、MENUボタンを押して撮影モードを選ぶ。すると9個の項目が円形に並んでるのでそこから選ぶ。撮影モードの数はGF3と同じだ。
最近のUIは画面上に仮想ダイヤルを表示させて、ロータリーダイヤルに合わせて(あるいはタッチパネルをスクロールさせて)画面上のダイヤルを回すという演出が主流だが、GF3/5はカーソルが円に沿って動く昔懐かしい方式。
撮影画面のデザインはGX1から新しくなっている。右にタブが表示され、それを開くことで操作できる仕組みだ。通常、タブはひとつ。開くと、上からタッチパネルでズーム操作可能な電動ズーム(もちろん電動ズームレンズ装着時のみ)、タッチシャッターのオンオフ、そして、Fn2とFn3ボタンとなっている。Fnボタンの内容はカスタマイズできる。「iA+」モードになると、iA+用のタブが追加され、露出やホワイトバランスの調整などが可能になる。
「iA+」はフルオートモードのまま絵作りを楽しんでもらおうという趣向だが、それに加えて、左上の撮影モードの下に小さな吹き出しがでることがある。これが「おすすめフィルター」機能。これをタッチすると自動的に「クリエイティブコントロール」モードの、カメラがおすすめするフィルターに切り替わるのだ。おもしろい趣向である。
クリエイティブコントロールはまあ「デジタルエフェクトモード」と思えばいい。ポップやレトロ、ハイキー、ジオラマといったGF3で搭載していた6つに加え、インプレッシブアート、ソフトフォーカス、クロスフィルターなどを追加。全部で14種類に増えてる。注目はインプレッシブアート。オリンパスでいう「ドラマチックトーン」のパナソニック版だと思えばいい。あんな感じのドラマチックな効果を楽しめる。
iAやクリエイティブコントロール以外にP/A/S/Mの各モードやシーンモードが用意されているわけだが、優れているのは、上面に「iAボタン」が用意されていること。これを押すと瞬時にiAモードに切り替わる。
このボタンのおかげで、クリエイティブコントロールで面白い写真を撮ってても、マニュアル露出で凝った写真を撮ってても、iAボタンを押せばすぐiAモードに切り替わってカメラ任せで撮影でき、もう一度押せばまた元のモードに戻る。撮影モードダイヤルがない不便さも多少解消できる。これは便利。
GF5の本質は文字通りエントリー向けであって、「コンパクトデジカメからステップアップしたい人」や「複雑な操作はしたくないけど一眼っぽい撮影を楽しみたい人」に向けた製品ということになる。あれこれ凝った撮影をしたい人には向かないが、そういう人にはGX1をどうぞというわけだ。
今や10倍すら当たり前というコンパクトデジカメの超高倍率ズームになれた人にとって、伝象ズームレンズキットの14-42ミリは物足りないだろうが、電動ズームレンズに装着できるマクロコンバーターやテレコンバーターも出たのでそちらでフォローしてということか。
ただまあ、GF5に電動ズームレンズをつけてると、ついコンデジのように右手だけでズーミングできるんじゃないかという錯覚に陥ったりするわけで(ついシャッターボタン周りにズームレバーがないか指が探しちゃったり)、もしかしたら近い将来、本体側にズームレバーやボタンが付くことになるんじゃないかという気がしております。
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