防水耐衝撃のカメラって、デザインとか形状とか質感とかディテールの処理で「おれは防水だぜ」ってそこはかとなく(あるいははっきりと)主張してるものだと思ってたし、事実そういう製品が多かったのである。でもこのソニーの“ハンディカム”「HDR-GW77V」にはそれがない。普通のコンパクトで軽いHDビデオカメラなのだ。
その見た目がまったくもって、防水耐衝撃系のタフネスカメラに見えないのがいい。その割に、水中でも使えるわ多少はぶつけても大丈夫(たぶん)で、カバンの隙間でも上着のポケットにでも入れられるサイズで、持ち運びの際も撮影の際もよけいな気をつかわなくていい。そのお気楽感覚がHDR-GW77Vの真骨頂じゃないかと思うのだ。
HDR-GW77Vはソニーとしては「HDR-TG5V」(2009年4月)以来、3年振りの縦型ビデオカメラ。TG5Vは「単にコンパクトなビデオカメラ」だったけど、今回は防水防じん耐衝撃というアウトドア系の要素が加わった。タフネス系だけど小さい。アウトドア系防水コンデジと比べると小さいのが分かる。
その防水性能は水深約5メートルで60分の動作可能。耐衝撃は約1.5メートルからの落下に耐えられる耐衝撃(Webサイトには「故障しにくい耐衝撃性能」と微妙な表現になってるけど)、それにPIX5準拠の防じん性能もある。
本格的なダイビングには心もとなくとも、ちょっとした水中撮影は気軽に楽しめる。撮影モードをフルオートの「iAUTO」にしておくと、水中に入ったとたん、自動的に水中モードに切り替わってくれるのもいい。
たとえばこんな感じ。
レンズも35ミリ換算29.8ミリ相当(動画撮影時、16:9)からの10倍ズームで、広角側がF1.8と明るいのでかなり良く撮れる。その上見た目は「ほんとに防水?」と言いたくなるスリムさで重さも約188グラム(メモリカード、バッテリー込みでは220グラム)。
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