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夏フェスや海山 持っていきたい「アウトドアデジカメ」の選び方(2/2 ページ)

» 2012年07月05日 10時10分 公開
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カメラ性能を知る

 タフネス性能については自身の想定する利用シーンから、自分にあった製品を導き出せるはずだが、タフネスさが同等レベルの製品が複数あった場合、何を基準に選ぶべきだろう。そのひとつはスタイリングだろう。いかにもアウトドアグッズのような「Optio WG-2/WG-2 GPS」や「PowerShot D20」もあれば、一見したところタフネスデジカメには見えない「DSC-TX20」「DSC-TX300V」「RICOH PX」のような製品もある。

 傾向としては、アウトドアグッズ的な外観やカラーリングを採用しているモデルはイメージ通りのタフネス性能を持ち、一見したところ普通のデジカメに見える製品はそれらアウトドア指向のモデルに比べると控えめな性能となっている(腕時計の防水時計と生活防水をイメージすると近いかもしれない)。

 カメラとしての機能/性能面も忘れずにチェックしておきたい。

photo ワイド端の開放F値 F2.0という明るいレンズを備える「OLYMPUS Tough TG-1」

 レンズについては耐衝撃性能を確保するために高倍率ズームレンズの搭載が難しく、光学ズーム倍率は5倍程度のモデルが多い。焦点距離の設定もEXILIM G EX-G1を除くと似通ったものが多い中、F値に目をやるとOLYMPUS Toguh TG-1のワイド端F2.0というスペックが目を引く。夜間の屋外はもちろん、水中では光量が不足するためにシャッタースピードを稼ぐことが難しくなるケースが多くなるが、レンズの明るさがそうした状況をフォローしてくれる。レンズスペックも製品選択の際には注意しておきたいところである。

 撮像素子については高感度撮影に強い裏面照射型CMOSセンサーの採用が一般的となったが、カジュアル指向の強いモデルあるいは普及価格帯のモデルについてはCCDを搭載するものもある。光量の確保できない夜間や水中での撮影機会が多いならば、裏面照射型CMOSセンサー搭載機の優先順位を上げた方が良好な結果を得られるとも考えられるが、高感度撮影に関しては画像処理エンジンによる部分も大きいので、詳細については製品レビュー記事を参照されたい。

モデル名称 レンズ(35ミリ換算) 撮像素子 GPS
OLYMPUS Toguh TG-1 25〜100ミリ F2.0-F4.9 1/2.3型 1200万画素 裏面照射型CMOS
OLYMPUS Toguh TG-820 28〜140ミリ F3.9-5.9 1/2.3型 1200万画素 裏面照射型CMOS ――
OLYMPUS Toguh TG-620 28〜140ミリ F3.9-5.9 1/2.3型 1200万画素 裏面照射型CMOS ――
OLYMPUS Toguh TG-320 28〜102ミリ F3.5-5.1 1/2.3型 1400万画素 CCD ――
DSC-TX300V 26〜130ミリ F3.5-4.8 1/2.3型 1820万画素 裏面照射型CMOS
DSC-TX20 25〜100ミリ F3.5-4.6 1/2.3型 1620万画素 裏面照射型CMOS ――
COOLPIX AW100 28〜140ミリ F3.9-4.8 1/2.3型 1600万画素 CMOS
COOLPIX S30 29.1〜87.3ミリ F3.3-5.9 1/3型 1010万画素 CCD
PowerShot D20 28〜140ミリ F3.9-4.8 1/2.3型 1210万画素 裏面照射型CMOS
FinePix XP150 28〜150ミリ F3.9-4.9 1/2.3型 1440万画素 CMOS
FinePix XP50 28〜150ミリ F3.9-4.9 1/2.3型 1440万画素 CMOS
DMC-FT4 28〜128ミリ F3.3-5.9 1/2.33型 1210万画素 ハイスピードCCD
RICOH PX 28〜140ミリ F3.9-5.4 1/2.3型 1600万画素 CCD
Optio WG-2/WG-2 GPS 28〜140ミリ F3.5-5.5 1/2.3型 1600万画素 CMOS △(WG-2 GPSのみ)
EXILIM G EX-G1 38〜114ミリ F3.9-5.4 1/2.3型 1210万画素 CCD ――

 タフネスモデルの中で搭載/非搭載の分かれるのが、撮影画像に位置情報を付加できるGPSだ。こうしたモデルには位置情報付き画像ファイルをインポートすることで地図に写真をオーバーレイ表示させるソフトが付属しているため、撮影後の楽しみが広がる。また、ランドマーク情報を内蔵することで撮影時に地名や施設を表示しながら撮影できるモデルやカメラの起動をすることなく電子コンパスの利用ができるモデルもあり、カメラの携行自体に付加価値を持たせる取り組みといえる。

もうひとつのタフネス

 ここまでは「デジカメ」カテゴリの製品を紹介してきたが、映像記録を主とするビデオカメラのカテゴリに属する製品にも、タフネス性能を備えたモデルがある。防水ビデオカメラといえば「Xacti」ブランドが有名だったが、製造元の三洋電機がパナソニックの子会社となったことからブランドは消滅、現在は「HX」シリーズとして展開されている(現在販売されている防水タイプの製品は「HX-WA20」「HX-WA10」)。

 「ハンディカム」ブランドを有するソニーも防水タイプの「HDR-GW77V」を今春に投入しているほか(ハンディカムブランドとして防水モデルは本製品が初だそうだ)、JVCケンウッドはゴーグルやヘルメットに装着できるウェアラブルタイプの“ADIXXION”「GC-XA1」を7月末に販売開始する。

photophotophoto 左からパナソニック「HX-WA20」、ソニー「HDR-GW77V」、JVCケンウッド“ADIXXION”「GC-XA1」

 いずれもデジカメではなく、ビデオカメラ(カムコーダ)に属するが、場所や天候にかかわらず記録できるという意味ではタフネスデジカメに通じるものがある。動画メインで夏のレジャーを記録したいという要望には応えてくれる製品だ。

→「DSC-TX300V」をソニーストアでチェックする
撮った写真をスマートフォンで共有できる高性能防水スリム。価格は4万9980円(税込/7月5日現在)
→「DSC-TX300V」をソニーストアでチェックする
防水・耐衝撃性能を備えたタフネススリム。価格は3万2981円(税込/7月5日現在)



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