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» 2012年07月10日 10時52分 UPDATE

長期試用リポート:「OLYMPUS OM-D E-M5」第6回――ハイエンドレンズを組み合わせよう (1/2)

OM-Dのようなハイエンド系ボディにはそれにふさわしいレンズが欲しい。そこでパナソニックの「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.」とオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」を組み合わせたのだ。

[荻窪圭,ITmedia]

 マイクロフォーサーズのハイエンドレンズが充実してきたのである。これがなかなか楽しい。もともとミラーレス一眼って、コンデジと一眼レフの間を埋めるべく、コンデジからのステップアップにどうぞ、と登場したようなものだから、どうしても小型軽量、そして安価なズームレンズが先にそろう傾向にあった。でも、ハイエンド系ボディが出てくると、それに相応しいレンズも求められるわけで、わたしもその例に漏れず、OM-Dの性能をちゃんと発揮できるレンズが欲しいなと思い始めていたのである。

 特に欲しいと思っていたのがハイエンドの標準ズームと単焦点望遠レンズ。で、それがこの時期に出てきたのだ。パナソニックの「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.」(以下 12-35mm/F2.8)とオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」(以下 75mm/F1.8)の2本である。

photo 「OLYMPUS OM-D E-M5」&「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」(左)と「DMC-G3」&「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.」

パナソニックのハイエンドズームをOM-Dで使う

 時系列順で言えば、先に登場したのが、パナソニックの12-35mm/F2.8。ポイントはいくつかあって、

  • 35ミリ換算24〜70ミリ相当の広角系標準ズームレンズ。開放絞り値はズーム全域でF2.8と明るい
  • その割にコンパクトで常用レンズにできるサイズであること
  • 防塵防滴であること

 の3つかな。考えてみたら、パナソニックは防じん防滴のボディを持ってないわけで、まるでOM-Dのためにあるようではないか。まあ、近いうちにこれに相応しいボディを出すんだろうけど。で、ちょうどOM-Dに常時つけておける常用レンズが欲しかったのでつい買っちゃったのである。

photo OM-Dに12-35mmF2.8を装着。ボディとのバランスは悪くない。実使用時にはこれにフードを装着する。OM-Dはボディ内手ブレ補正なので、レンズの手ブレ補正機構は無駄になります

 これがまた使いやすい。太さも重さもほどよいし、ズームリングの回転もスムーズでトルクもほどよい。よいレンズである。広角端は装着時24ミリ相当で周辺部の劣化も少ない。

photo 水上バス「ヒミコ」とすれ違った瞬間。これもワイド端。周辺部の歪みも気にならず、隅々までシャープ。ハイライト部のエッジにちょっとパープルフリンジが出てるくらい 12mm 1/4000秒 F3.2 ISO200

 望遠は35ミリ(35ミリ換算70ミリ相当)。足りないかな、と思ったんだけれども使ってみるとそう気にならない。F2.8なので、開放で撮ればそれなりにボケてもくれる。

photo 水上バスの引き波で大きく揺れる船上から、水上バスと清洲橋とスカイツリーを望遠端で 35mm 1/4000秒 F2.8 ISO200
photo マイクロフォーサーズなのでフルサイズやAPS-Cサイズセンサー搭載機に比べればボケ量は大きくないけど、ボケ方が素直でよい。ディテールもしっかり出てる 35mm 1/160 F2.8 ISO200

 それに、けっこう寄れる。最短撮影距離は撮像素子面から25センチなので、マクロとはいかなくても実用性は高い。常用レンズとしては文句なし。

photo プチケーキ風にアレンジされたサボテン 35mm 1/80秒 F2.8 ISO640

 で、気になったのが、じゃあ、標準ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3EZ」(以下 12-50mm/F3.5-6.3EZ)と比べてクオリティはどのくらい違うか、ということ。

 絞り値が違うのはすぐわかる。12-50mm/F3.5-6.3EZの35ミリ近辺ではF5.6が開放になる。F2.8とは2段違う。F5.6ではISO1600の場所でも、F2.8ならISO400で撮れる。しかも広角も望遠も開放絞り値が同じなのは使いやすい。

 描写力はどのくらい違うのか、は比べてみるのが一番。同じ位置からワイド端で撮り比べてみた。下の写真2枚はそれぞれ上がオリンパスの12-50mm/F3.5-6.3EZ、下がパナソニックの12-35mm/F2.8。どちらも焦点距離は12ミリ。絞りはF5.6で統一した(初出時、上下の説明が誤っておりましたので修正しました 2012年7月11日 14:20)。

photo 上が12-50mm/F3.5-6.3EZ、下が12-35mm/F2.8。中央部ちょっと上で比較。ホテルのロゴあたりを見ると分かる
photo レンズの周辺近くで比較。木々やクレーンのアームを見ると解像感がかなり違う

 こうして見比べると、ディテール描写力は明らかに違う。でもこれはオリンパスvsパナソニックという話でもオリンパスのレンズが悪いという話でもなくて、標準ズームレンズとハイエンドズームレンズの違い。

 何しろ、パナソニックの12-35mmF2.8の方が値段は2倍以上する、太くて重いし、望遠側が弱いのである。これで差が出なかったら悲しいではないか。この違いが気になる人はそれなりにお金を払っていいレンズを買って下さいということですな。

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