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» 2012年08月16日 16時09分 UPDATE

ワイヤレスの利便性を強化した定番コンパクト――キヤノン「IXY 430F」 (1/2)

キヤノン「IXY 430F」は定評あるカメラ性能をそのままに、スマホGPSを利用した「GPSモバイルリンク」や対応機器でのワイヤレス印刷を可能とする「Wi-Fiプリント機能」など、無線LANを強化することで利便性を高めた。その利便性をチェックしてみよう。

[佐藤眞宏,ITmedia]

 キヤノン「IXY 430F」は春に発売されて人気となった「IXY 420F」の後継機種。定評あるカメラ性能はほぼそのまま、スマートフォンのGPSを利用した「GPSモバイルリンク」や対応機器でのワイヤレス印刷を可能とする「Wi-Fiプリント機能」など、無線LANを強化することで利便性を高めた。

photo 「IXY 430F」

 前モデル「IXY 420F」や春モデル「IXY 1」からIXYシリーズにも無線LAN機能は搭載されており、「スマートフォンへの画像転送」「CANON iMAGE GATEWAYを経由してのSNS投稿」「カメラ同士の画像シェア」「パソコンへの無線転送」の4機能を利用できたが、IXY 430Fではさらなる機能追加が行われた格好だ。また、IXY 420FではこれまでiOSのみ対応していたカメラとスマートフォンとのダイレクト接続がAndroid OSにも対応しており、組み合わせるスマートフォンの種類を選ばなくなったのもトピックとして挙げられるだろう。

 さてその無線LANだが、基本的には再生画面から左上にある無線アイコンをタップした後に、「何をするか」(どこに転送、投稿するか)を選択するインタフェースとなっている。投稿先のSNSとして選択できるのはCANON iMAGE GATEWAYのほかfacebook、twitter、Youtubeの4種類。CANON iMAGE GATEWAYを経由してのSNS投稿に際しては付属ユーティリティー「Canon CameraWindow DC」を使っての事前設定が必要となる。オンラインアルバムへのリンクをメール送信する設定もこの画面から行える。

photophoto 再生画面の左上「無線LAN」のアイコンをタップすると、どのサービスへワイヤレス転送するかを選択する画面に遷移する。この画面(写真=右)では転送先WebサービスとしてCANON iMAGE GATEWAYとtwitterを設定済み

 twitterへの送信例で言えば、サービス選択画面でtwitterのアイコンをタップすると無線LANアクセスポイント選択画面となり、接続が完了すれば送信画面となる。先の再生画面で選択していた画像をそのまま送ることもできるし、「選んで送信」とすればサムネイルから任意の画像を選択できる。画像のリサイズも同時に行える。

 需要の多そうなスマートフォンへの転送も、基本的な手順は変わらない。サービス選択画面でスマートフォンのアイコンを選択した後、カメラがアクセスポイント(AP)になるか/他のアクセスポイント(無線LANルーターなど)を経由するかを決定し、カメラがAPになる場合は表示されたSSIDへスマートフォンの無線LANを接続する。その後に転送用のスマホアプリ「Canon CameraWindow」を起動すればいい。

 Canon CameraWindowからはカメラにセットされたメモリカードの画像閲覧ができるほか、スマートフォン内蔵メモリへの写真コピー、facebookへの投稿、メール送信などが行える。そして新製品ではアプリに用意されたGPSを利用し、タイムスタンプをもとに撮影した画像のEIXFにジオタグを付加する「GPSモバイルリンク」が利用できる。

photophotophoto スマートフォン(写真ではiPhone 4S)との接続例。スマホアプリ「Canon CameraWindow」のメニューは「カメラ内の画像を見る」「カメラの内の画像に位置情報を追加する」の2つとシンプル。スマホの内蔵メモリへ写真をコピーしたり、画像をスマホからSNSへ投稿するなどの操作は「カメラ内の画像を見る」から行う

 GPSモバイルリンクはカメラの時刻設定とスマートフォンの時刻設定が合っていることが前提となるが、試用した限りではマッチングにズレはみられず、スマートフォンのカメラでジオタグ付きの写真を撮ったときとほぼ変わらない結果を得ることができた。ただ、本機能を利用するためにはGPSロガーを常時起動することになるので、スマートフォンのバッテリー消費が激しくなる。撮影時のみONにすればバッテリー消費は抑えられるが、それでは利便性が損なわれる。スマートフォンのバッテリー残量と相談しながらの利用になるだろう。

photophoto GPSモバイルリンクでジオタグを付加した写真を、Lightroom4の「マップ」で表示した。ほぼズレることなくジオタグが付加されてることが分かる

 IXY 430Fで新たにサポートされた、もうひとつのワイヤレス機能がDPS over IP対応機器でのワイヤレス印刷だ。DPS over IPはPictBridgeをワイヤレスに置き換える規格で、同社「SELPHY CP900」が対応している。プリンタへの無線LAN機能搭載は既に珍しいものではないが、PCやルーターを介さない、カメラからの無線ダイレクト印刷となるとちょっと珍しい。

 こちらも基本的な接続方法はスマートフォンなどに接続するのと変わらず、一度設定をしてしまえば、再生画面の左上アイコンをタップすると接続先を確認したのちに印刷が行える。ただ、数枚印刷する程度ならばカメラからメモリカードを抜き出して、プリンタにセットする方が、ワイヤレスの設定をするより楽という意見もありそうだ。

 ワイヤレスで運用するとしても、家庭内ならば無線LANルーターが設置されてることがほとんどと考えられるので、SELPHY CP900を家庭内の無線LANに参加させてしまい、IXY 430Fについても印刷時にはそちらへ参加させるという方法もある。ただ、SELPHY CP900については別売バッテリーによる印刷も可能となっているため、結婚式の二次会やパーティーなど外出先にIXY 430Fと同時に持ち出し、撮影と印刷の機動力を高めるという使い方は十分にアリではないかと思える。

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