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» 2012年08月23日 11時26分 UPDATE

今日から始めるデジカメ撮影術:第155回 身近な虫と撮り方の関係 (1/3)

残暑厳しい中だが、セミやバッタ、トンボなど虫たちは元気だ。散歩しながら、マクロで迫りながら、夜中にこっそりなど、いろいろな方法で虫たちの生態を記録してみたのだ。

[荻窪圭,ITmedia]

 もう残暑も残暑で夏休みも終わろうかという今日この頃でありますが、虫を撮ってみた。バッタとかセミとかトンボとか身近にいる虫を撮る。

 これが意外に難しくて面白いのである。

 散歩しながら、そこに虫がいたから撮ってみた編。迫れば迫るほど面白いマクロ編。深夜にこっそり撮りに行くセミの羽化編の3本でどうぞ。

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なぜ撮るか、そこに虫がいたからだ

 普通にカメラを持って散歩してて、ひまわりを撮ろうとしたらそこにハチだかアブだかがいた、となると撮りたくなる。

 ハチとアブは似てるようで違ってて、アブはハエの仲間。よく見ると違いは分かるそうだけど、言い換えればよく見ないと分からないわけで、明らかじゃないときは、近づきすぎないよう、ライブビューを使って撮る。

 これはミツバチ(だと思う)。身体中に花粉がついてるのがいい。

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 虫はできるだけ大きく撮りたいよね。

 大事なのはそのとき使ってるレンズ(カメラ)の最短撮影距離を知っておくこと。レンズ交換式の場合は、撮像センサーの位置から何センチって記述になってる。だからレンズ自体が長いときは思ったよりも近くに寄れる事が多い。

 多くの場合、そのレンズの広角端でも望遠端でも最短撮影距離は変わらないので(最近はそうでもなさそうだけど)、望遠側でギリギリの距離まで寄る。たいして望遠ではなくても、けっこう寄れるかもしれない。近寄りたくないと思ったらライブビューで。

 望遠レンズだと大きく撮れるけど、最短撮影距離が長くなる。ちょっと遠目から撮るときにいい。これは600ミリ相当の望遠レンズで撮ったミツバチ。脚についてる花粉のかたまりがなかなか可愛い。

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 ポイントはフォーカスとブレ。絞りもぎりぎりまで開けたい。

 でも近距離のものを大きく撮ると被写界深度が浅くなるので、ピントはズレやすい。さらに、望遠で寄ると被写界深度が浅くなるのでフォーカスも微妙にズレれやすい。狙うのは「目」。アバウトだと胴体にピントがあって目(頭)がボケちゃうとか、普通に起こる。ちょっと風が吹くとピントの山がずれたり、被写体ブレしたりしちゃう。

 多少ISO感度を上げてでもシャッタースピードを早くして、連写でおさえておくこと。帰宅して等倍で見て、ああブレてたとかああピントが少しずれてた、では悲しいからね。

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photo 一見どちらも同じだが、等倍で見ると、片方は微妙にピントが後ろにあってた

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photo こちらも一見するとどちらも同じだが、等倍で見ると片方は微妙に風でブレてた

 だから油断してはいけないのだ。

 きちんと撮れていれば、複眼の細かい模様まで見える。そうなるとかなり楽しい。

photophoto ほどよい距離に止まってくれたので、望遠レンズにてしっかりと目にピントを合わせて撮るとこれだけしっかり撮れる。観察に使えます

 トンボの場合、人が近づくと逃げても、しばらく待ってるとまたそこに戻ってきたりする。こっちが動かなければ相手も警戒しないし、お気に入りの場所には何度も訪れるので、熱中症で倒れない程度にじっくり待って狙うべし。

 虫の場合、このトンボはこの枝が好き(あるいは池のこのあたりが好き)、このバッタはこの種類の草が好き、というように特性を見つけると格段に撮りやすくなる。

photo このイトトンボは数10分以上そこにじっとしてたので、逆にもうちょっと違うアングルもみせてくれよ、と思ったりしたけれども、そういうこともある

 あとは撮りやすい位置にいる虫を狙う。いい位置に見つけたら、ちょっと背景を気にするだけでかなり感じが変わるので

photophotophoto 木に止まっているセミ、だけれども背景を変える、こちらの撮る場所を変えるだけでかなり感じが変わってくるのがおもしろい

 いろいろ探してみるべし。

 先ほどサンプルに出した赤トンボも、真横から撮ると、6本の脚を器用に使って枝先に止まってることが分かって感心したりするのだ。

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