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» 2012年08月27日 09時52分 UPDATE

「3本目」のレンズを選ぶ:ダブルズームキットからのステップアップ(2)――キヤノン「EOS Kiss X5」&オリンパス「E-PL3」編 (1/4)

ダブルズームキット購入の方へ向け、「3本目」のレンズを提案するこの企画。これからはカメラごとにオススメの高倍率ズームレンズと単焦点レンズを紹介していきます。まずはキヤノン「EOS Kiss X5」とオリンパス「E-PL3」です。

[野村シンヤ、むらいさち(E-PL3 撮影),ITmedia]

「EOS Kiss X5 ダブルズームキット」におけるレンズ選択の考え方

photo キヤノン「EOS Kiss X5」

 キヤノン「EOS Kiss X5 ダブルズームキット」には、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」「EF-S55-250mm F4-5.6 IS II」の2本が付属しますが、いずれも同社で「EF-S」と呼ばれるAPS-Cサイズセンサーを搭載するデジタルカメラ専用のレンズです。

 EOS Kiss X5には35ミリのフイルム時代から用意されている「EFレンズ」も装着でき、その慣習もあって、レンズにプリントされている焦点距離は、EF-SでもEFでも、35ミリサイズセンサーを搭載したカメラでその数値となる焦点距離となっています。

 35ミリサイズではなくAPS-Cサイズセンサーを搭載するEOS Kiss X5では、レンズにプリントされた数値の1.6倍がいわゆる35ミリ換算の焦点距離となり、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」では29〜88ミリ相当となります。もう1本の「EF-S55-250mm F4-5.6 IS II」では88〜400ミリ相当ですね。

 この「×1.6」は、EOS Kiss X5に「EF」レンズを取り付けた際も同様です。つまり、「EF24-70mm F2.8L II USM」というEFレンズをEOS Kiss X5に取り付けると、35ミリ換算での焦点距離は38.4〜112ミリ相当となります。EFレンズをEOS Kiss X5で使おうとすると、焦点距離は望遠側によってしまうのです。同社「EF-S」レンズ一覧を見ると広角側の焦点距離が15ミリや18ミリ(35ミリ換算では24ミリ、29ミリ)と装着時に30ミリを切るようになっていることが分かります。

 1本で幅広い撮影領域をカバーすることを考えるならば、装着時に望遠寄りとなってしまうEFレンズよりも、EF-SのようにAPS-Cサイズ専用(メーカーによってはデジタル専用と表現することもあります)かつ、使用頻度の高い焦点距離を幅広くカバーする製品のなかからレンズを選ぶ方が、使い勝手に優れるでしょう。

シグマ「18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」をチョイス

photo 「EOS Kiss X5」&シグマ「18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」

 どのようなレンズを高倍率ズームと呼ぶかはメーカー次第ですが、広角と望遠のズーム比倍率が7倍以上のものを高倍率ズームレンズと指すことが一般的で、EOS Kiss X5に組み合わせられる製品として主要なもの(現行製品)を挙げると、キヤノン「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS」「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM」「EF-S18-200mm F3.5-5.6 IS」、シグマ「18-250mm F3.5-6.3 DC OS HSM」、「18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」、タムロン「18-270mm F/3.5-6.3 DiII VC PZD 【B008E】」、「18-200mm F/3.5-6.3 XR DiII 【A14】」など多数あります。

 まず、今回は利便性重視ということで焦点距離の幅が広い(ズーム比倍率が高い)、「18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」、「18-270mm F/3.5-6.3 DiII VC PZD 【B008E】」の2本に絞りました。

 この2製品を比較すると前者(13.9倍)に比べて後者のレンズ(15倍)の方が望遠側で20ミリほど有利です。そのほか高倍率ズームで気になるポイントとして、素早いAFを実現する超音波モーター、望遠の手持ち撮影で威力を発揮する手ブレ補正機構をともに搭載していますのでこの部分は互角です。

 実売価格はいずれも6万円〜6万5千円前後と差が少ないので、正直選ぶのに頭を悩ませますが、ここでは最短撮影距離とズームリングに着目しました。最短撮影距離がシグマが35センチ、タムロンが49センチで、シグマの方が被写体により近寄れるのと、ズームリングの操作がキヤノンと同じで、左側に回すと鏡胴が伸びてズームできるので戸惑うことなく操作できるのです。そのような部分を決め手として今回は「18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」を選んでみました。

 シグマ「18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM」の全長は88.6ミリ、望遠側まで繰り出すと約160ミリ。重さは約470グラムなので、ダブルズームレンズキットの2本(200グラム+390グラム)より軽量となります。望遠側にしてレンズを繰り出しても、先が極端に重くなって持ったときのバランスが悪くなるということもありません。手ブレ補正機構はシャッタースピード約4段分の効果を持ち、手持ちの望遠撮影を手助けしてくれます。ズームリングは適度な重さで、どの焦点域でもスムーズに操作可能できます。超音波モーターを搭載しているのでAFの動作音はかなり静か。合焦もなかなか機敏です。

作例

photo 焦点距離:18mm、F8 1/200秒 ISO100
photo 焦点距離:250mm、F8 1/400秒 ISO500
photo 焦点距離:250mm、F6.3 1/400秒 ISO200
photo 焦点距離:87mm、F11 1/160秒 ISO800
photo 焦点距離:18mm、F8 1/125秒 ISO100
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