撮影機能や操作系はこのクラスのカメラとして申し分ないもの。
アスペクト比やAFモードは鏡胴周りのスイッチでさっと切り替えられるし、NDフィルタ用レバーが加わったことで背面はややごちゃっとしてるものの、クリック付電子ダイヤルやカスタマイズ可能なボタンは便利。アクセサリシューには別売のEVFも装着できる。
電子水準器も装備された。トレンドはしっかりおさえた感じ。これでモニタがタッチパネル対応でタッチAFができたらもっとよかったのに、GPSも搭載してたらもっとよかったのに、というのはちょっとワガママか。
撮影機能はLX5から大きく進化した。CCDからCMOSに変わったことで高速連写が可能になったのが大きい。連写+合成のパノラマ撮影や手持ち夜景、HDRを使えるようになった。HDRはそう極端なものではなく、ダイナミックレンジをそこそこ広くしてくれる感じ。
一見、大きな差はないが、HDRはハイライト部がきちんと残っているし、シャドウ部もそこそこ生きている。おまかせiAの方がシャドウ部が残っているように見えるが、そこだけ画像処理で持ち上げているのでざらつきが出てしまっている。その点HDRは自然にダイナミックレンジが広くなっている感じでいい。
続いて夜景。
パノラマは上下の画角がかなり狭くなるのが残念だが、つながり具合は悪くない。これは上下の画角を確保するため縦位置でパノラマ撮影してみたものだ。
クリエイティブコントロールモードも充実した。最近のLUMIXで採用されてるインプレッシブアート(まあ、オリンパスでいうドラマチックトーンみたいなもの)もけっこうよくできてるし、背景をより大きくぼかす露光間絞りやソフトフォーカスっぽくする露光間デフォーカスモードがついた。
この2つはNDフィルタを使った効果のようで、背景をよりボカしたいっていうニーズに応えている。CMOSセンサーになったことでフルHD動画にも対応。動画中もシャッターを押せば静止画を撮れるが、サイズは3Mモードで静止画モードで撮ったものに比べるとやや画質は落ちる。動画はAVCHDとMP4の好きな方を選べるのがうれしい。
LX7の競合機種となれば、ハイエンドコンパクト機であるキヤノン「Powershot S100」やソニー「DSC-RX100」となるだろう。S100の方がボディがコンパクトで低価格だが、LX7の方がレンズが圧倒的に明るくて魅力的だ。価格面ではRX100と同等で、画質では1インチと大きなセンサーを持つRX100の方が上だが、レンズの明るさと細かい操作性、マクロ撮影ではLX7の方がいい。
なんだかんだいって、このF1.4-2.3の明るいレンズは超魅力的だし、その魅力を最大限に引き出す操作系もよくできてて、デザインも悪くない。特に明るいレンズとNDフィルタを生かしたデザインになっているのがいい。
となれば明るいレンズの広角系コンパクトが欲しいならまずこれを手にしてみるべきだし、ワンランク上のコンパクト機が欲しい人ならこれを候補にいれるべきである。かなり魅力的なのだ。
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