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カシオ、「全焦点マクロ」撮影搭載の「EX-ZR1000」を展示photokina 2012

» 2012年09月20日 08時34分 公開
[ITmedia]

 カシオ計算機ブースにはphotokinaに合わせて海外発表された新製品「EX-ZR1000」(国内は発売未定)が展示されている。「全焦点マクロ」と名付けられた同社らしい、ユニークな撮影機能が目を引く。

photo 「EX-ZR1000」

 EX-ZR1000は有効1610万画素CMOSセンサーの撮像素子と35ミリ換算24〜300ミリ相当のレンズこそは既存モデル「EX-ZR300」と同一ながら、画像処理エンジンを「EXILIM エンジン HS3」へとバージョンアップ。リコンフィギュアラブル構成となっている同プロセッサの利点を生かし、ハードウェアとして構成に変更はないものの、画像処理に関する処理速度を向上させ、「全焦点マクロ」などの撮影機能が追加されている。

 この全焦点マクロは、奥行き方向の複数ピント位置にあわせて高速連写撮影を行い、それらを合成することで、手前の至近距離被写体と奥の背景の双方にピントが合っているように見えるという写真を作り出す。画面全域にピントが合うという意味ではパンフォーカス撮影に近いニュアンスを持つが、非常に近い距離の被写体と遠景の双方にピントが合っているという、不思議な遠近感を持った写真として仕上がる。

photophoto 通常のオート撮影(写真=左)と「全焦点マクロ」(写真=右)。小さいと分かりにくいが、拡大すると全焦点マクロでは手前のバスにも、奥の建物にもピントが合っていることが分かる

 撮影における“サクサク”“快適”はEX-ZR300でも訴求されているポイントだが、新製品では快適さを高めるために鏡胴付け根部分に操作リングを用意している。このリングを使ってステップズームや露出補正、ホワイトバランス調整などを行える。また、再生時にはこのリングで10/25/50/100枚ごとの送りのほか、撮影日ごとの送りも行える。大容量メモリカードの低価格化が進んだ現在、地味に思えるかもしれないが便利な機能といえるだろう。

photophotophoto 鏡胴に設けられたリング(写真=左)、撮影時にはズーム操作などを割り当てられる(写真=中)、再生時には日付送りなどが可能(写真=右)

 背面液晶は3型(46万画素)で、自分撮り可能なチルトタイプ。縦位置のみでの利用となるが、自分撮り状態とした後に利用できるスタンドが収納されているのはユニークだ。説明員によれば、ヨーロッパにて10月に299ユーロにて販売開始される予定だという。

photophotophoto 自分撮り可能なチルト式液晶を搭載。縦位置にて利用できるスタンドも内蔵している(写真=左、中)、EXILIMの10周年を記念するEX-ZR1000の特別パッケージも準備中(写真=右)

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