ITmedia NEWS >

ハイエンドさを高めながらトレンドも抑えた最新モデル ニコン「COOLPIX P7700」(2/3 ページ)

» 2012年10月19日 12時31分 公開
[野村シンヤ,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

新センサー搭載、低ISO感度設定も可能に

 外観部分でも紹介したが、P7700はF2-F4の大口径レンズを搭載しているのに加え、撮像素子も一新されている。大きさはP7100と同等サイズ(1/1.7型)だが、CCDから裏面照射CMOSに変更され、暗所の画質をさらに高めている。また画素数も有効1010万画素から有効1219万画素に引き上げられ、解像度の向上も図られている点にも注目したい。

 撮像素子が変わったことにより、設定できるISO感度も選択幅が増えている。P7100ではISO100〜3200 (拡張でISO6400相当)までだったのに対し、P7700ではISO80〜3200 (拡張でISO6400相当)と新たにISO80が追加され、よりさまざまな撮影ニーズに応えられるようになっている。ISO80の画質はさすがといったところで、細かなフォルムが緻密に再現されている点は特筆できる。

 動画撮影の性能も向上しており、P7100が最大で1280×720ピクセル(24fps)だったのに対し、P7700は1920×1080ピクセル(30fps)とフルHDに対応。さらに動画撮影に関しては画質向上のみだけでなく、シャッタースピードや絞り、ISO感度などを自由に設定できる「カスタム動画モード」を新たに搭載することで、イメージ通りの動画撮影ができるようになったのも大きなポイントだ。

 またデジタル一眼カメラほどコンパクトデジカメでは注目されない連写機能だが、こちらも機能が向上しており、P7100が約1.2コマ/秒で最大90枚だったのに対し、P7700では約8コマ/秒で最大6枚とキビキビした連写が可能になっている。AFエリア選択の「ターゲット追尾」と組み合わせれば、動き回るペットや子供の撮影などでもベストショットを量産してくれることだろう。

photophoto ISO感度はISO80が追加された。ISO感度をAUTOにした場合、シャッタースピードの低速限界を設定することも可能で、1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30秒から選ぶことができる(写真=左)、カスタム動画モードでは、撮影モードで絞りやシャッタースピード、Custom Picture Controlで色味を設定するなど、より詳細に自分のイメージに近づけることが可能だ(写真=右)
photo 夜の街角で気軽にスナップ撮影したもの。レンズ位置はワイド端。F3.5 1/60秒 ISO800 露出補正−1
photo こちらはさらに寄って、絞りをF2にして真ん中のカボチャにピントを合わせて撮影。左手前と右奥はボケて表現されている F2 1/250秒 ISO800 露出補正−1

手軽に面白いスペシャルエフェクトモード

 P7700ではさまざまな効果を付けた写真も簡単に撮れる。モードダイヤルを「スペシャルエフェクトモード」に設定し、「クリエイティブモノクロ」「絵画調」「露光間ズーム」「露光間デフォーカス」「クロスプロセス」「ソフト」「ノスタルジックセピア」「ハイキー」「ローキー」「セレクトカラー」の10種類からチョイスして撮影すればOK。お勧めはクリエイティブモノクロで、粒状感はもとより、コントラストも細かく設定でき、白黒を反転(ソラリゼーション)させた写真も簡単に撮影できる。カラー写真とは一味違った作品を手軽に楽しむことができるので、ぜひとも試してもらいたい。

 また、スペシャルエフェクトモードは動画撮影にも適用することが可能で、「クリエイティブモノクロ」「露光間ズーム」「露光間デフォーカス」を除いた7種類を用いることができる。こちらもイメージに合わせて色々なシーンで使い分ければ、非常に面白い作品を生み出すことも可能だ。

photo 「絵画調」で撮影
photophoto
photophoto 「クリエイティブモノクロ」で、粒状感、コントラストを変更しつつ撮影したもの

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.