━━FXにDX、CX(Nikon 1)など多数のフォーマットを持つことも、ユーザーがどうカメラに接していくかという、そういった選択肢を積極的に増やした結果ということですね。
石井氏: 今はそういう状況ですね。デジタルカメラの市場はこれまで、基本的には新規購入者をとらえ、右肩上がりでした。ですが、需要が一巡すれば、これからは買い換えユーザーの比率が上がります。
そうした時、メーカーとしては「次にどんなカメラが欲しいですか?」という問いかけをする必要があり、その反応として「FXが欲しい」「より小型・軽量にして欲しい」「もっと簡単な操作にして欲しい」など多様な要望を頂くかと思います。ですから、カメラのラインアップとしても、それに応えられるようにしていく必要があると考えています。
━━ 一昔前だとデジカメなら売れました、レンズ交換式なら売れました、ミラーレスなら売れましたという状況だったかと思うのですが、今後はユーザーの要望はさらに細かくなっていくということでしょうか。
石井氏: 細かくなってきていますね。使ってみると良さと悪さが分かってくるわけですよね。今では何がよいのかわからなかったお客様は、とりあえず店頭に行って、店員さんのオススメとか予算に応じて、といったところから入っていったかと思います。
ですが、もう自分の重視ポイントが分かってくると店の中でも売り場に直行して、「AかBか」という選ばれ方をされますので。ニコンとしては、そこの部分で選んでいただけるように、お客様がどこを重視していくかをこれからもより細かく整理していく必要があるかと思っています。
━━最後に、FXカメラが気になっている方に対してメッセージをいただいてもよろしいでしょうか。
石井氏:まずは、FXセンサーのカメラで撮られた画像をできる限り大きな画像サイズで見てください。これがメッセージですね。こういう写真が撮りたいかどうか、それによってFXが欲しいかどうかが決まると思います。被写体やシーンにもよりますが、プリントするとなるとA3以上ですね。肌のグラデーションや光沢感ある素材のツヤありからツヤなしへの階調やグラデーション、そういった部分を気にされるのであるなら、ぜひFXで撮られた画像を大きく伸ばして見ていただくことをお勧めします。「なんでこれが撮れるの? 自分のカメラでは撮れなかったのに……」というのが実感できると思います。
あとはFXカメラの良さとしては、カメラを持つことの満足感があると思います。カメラというのは基本的に趣味のものですので、買うまではカメラ選びに悩む楽しみというのももちろんありますけれども、明日からの新しいカメラライフが始まるというワクワク感をFXカメラは秘めていると思いますので、ぜひともDXカメラをお使いの方は未体験ゾーンとして足を踏み入れていただきたいですね。来てしまったら戻れない、「もう行くしかない!」という感じになるかと思います(笑)
さらなる画質、もっと写真の表現の幅を広げたい。そうしたカメラに対する情熱と技術を集めたのがFXセンサーカメラであり、ニコンのユーザーに対する答えでもある。だからといって上段に構えず、小型軽量で使いやすく、お手頃価格のD600をすかさず投入してくるあたり、老舗カメラメーカーとして現在でも絶大なるシェアを誇るニコンの強さを見た気がする。
最後に「発売当初は一時期品薄でご迷惑をおかけしたD600ですが、現在では流通量も回復しておりますのでご安心ください」という河村氏(ニコンイメージングジャパン 広報宣伝部 広報宣伝課 マネジャー)のコメントも付け加えておこう。
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