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長く楽しめる2410万画素CMOSエントリーモデル――ニコン「D5200」(2/3 ページ)

» 2012年12月14日 17時27分 公開
[野村シンヤ,ITmedia]
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入門機といえども秀逸な画質

photo オープン時に−90度〜+180度の範囲で動かせるバリアングル液晶

 D5200はとにかく簡単に使えて楽しいカメラ。バリアングル液晶は可動部が広いので、自由自在に動かしてさまざまなアングルを試せる。ハイアングル、ローアングルはもちろんのこと、自分撮りまで可能だ。ほんの少し視点を変えるだけで写真が変わるという醍醐味(だいごみ)を無理な体制なしに味わえるのは、写真を始めた人にとってはかなりのメリットになるだろう。

 2410万画素のCMOSセンサーが描き出す画質もエントリークラスとしては秀逸で、画素数が上がったことによる解像感や先鋭感の向上はもちろんのこと、ISO感度3200くらいまでは目立つようなノイズも少ないので撮っていて気持ちいい。ISO感度は最高25600相当まで増感可能だ。ただし、解像感の向上に伴いってブレも目立ちやすいので、ピント合わせは少し慎重にした方いい。シャッター速度が遅くなりそうだったら、ISO感度を思いきって上げてしまうのも手だ。

photo ISO3200の例(F5 1/25秒 ISO3200)

 シーンモードも16種類用意されているので、カメラの設定に自信がない場合はシーンに合わせてモードを選べば簡単にキレイな写真が撮れる。デジタル一眼初心者でも安心だ。また、どこをどう押して設定していいかわからない場合は「インフォ設定」ボタンを押すことで、背面液晶に表示されている項目から選んで直接設定することも可能なので、操作に迷うことも少なくなる。

 少し写真を変えたいなと思った時は各種エフェクトも装備されているので、それを使ってみるのもいい。指定した色のみを残す「セレクトカラー」やジオラマ風に見せる「ミニチュア効果」、絵画調に仕上がる「カラースケッチ」や明るく自然に仕上げる「ハイキー」といった効果が7種類ほど用意されている。もちろん、これはライブビューでリアルタイムに効果が確認できるので、効果とアングルを見ながらイメージ通りに写すことができる。普段何気ないシーンでもエフェクトを加えるだけでまったく違う写真に変身するので、いろいろ試してみるのも面白い。

photo 「カラースケッチ」適用(F4.5 1/80秒 ISO400)
photo 「ミニチュア」適用(F5 1/5秒 ISO800)

 高精細化されたCMOSセンサーにその能力を引き出す強力な画像エンジン、D5100では弱いとされていたAF機能の強化など、さまざまなスペックが強化されたD5200は、入門機としてはかなりの性能を持つ。それでいながら、分かりやすいボタン類に操作インタフェースは、これからデジタル一眼レフを始めようと考えている人には心強い。ニコンらしさが詰まった、長く楽しめる1台に仕上がっている。

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