価格という点は、20万円を超えるコンパクトデジカメ、ソニー“サイバーショット”「DSC-RX1」の登場も2012年の大きなトピックといえる。コンパクトデジカメでは初めてフルサイズセンサーを搭載したモデルだ。いくら高価でも、このカメラでしか撮れない写真というのは特にない。実用性だけを考える人にはまったく意味のないカメラかもしれない。
しかし、カメラや写真が好きな人なら、DSC-RX1を一度手に取ると欲しくてたまらなくなるはず。小型ボディの魅力だけでなく、四隅まできっちりと解像する高精細な描写力と、とろけるようなボケの表現力は格別だ。
2012年は10製品以上のフルサイズ機が登場し、その選択の幅が大きく広がった。しかも、ほとんどのフルサイズ機がカメラマニアや写真愛好家にとって物欲を刺激する憧れの存在になっている。来年以降のフルサイズ機は、これ以上の低価格化ではなく、さらなる付加価値の追求に期待したい。安くて便利なカメラは、フルサイズ機ではなくても、ほかに選択肢がたくさんあるからだ。
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