ニュース
» 2013年01月08日 11時00分 UPDATE

ローパスレス&「点像復元」 X-DNAを引き継ぎ高画質化した「FUJIFILM X100S」

富士フイルムが高級コンパクトデジカメ「FUJIFILM X100S」を発売する。定評あるデザインとレンズはそのままにデジタル処理を大幅に強化。像面位相差AFや回折現象を補正する「点像復元処理」を備えた。

[ITmedia]

 富士フイルムは1月8日、高級コンパクトデジカメ「FUJIFILM X100S」を2月16日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は13万円前後。

photo 「FUJIFILM X100S」

 2011年春に販売開始された「X100」(レビュー)の後継モデルで、クラシカルなデザインや23ミリ(35ミリ換算35ミリ)/F2.0のフジノンレンズはそのままに、撮像素子や画像処理エンジンを強化、また、各所に操作性を向上させる改良を施した。

 撮像素子は独自のカラーフィルター配列を採用した、ローパスフィルターレス「X-Trans CMOS II」(23.6×15.6ミリ 有効1630万画素)で、撮像面に像面位相差AFセンサーを搭載することで合焦速度「最速0.08秒」(10EV時)というAF速度の向上も果たした。位相差AFセンサーは中央部に配置されており、エリア外の被写体や低輝度撮影時などには自動的にコントラストAFが利用される。

photophoto 「X100」から外観上の変化は少ないが、「S」マークなどに違いが見て取れる

 画像処理エンジンは従来比約2倍の処理速度を持つ「EXR Processor II」と進化しており、合焦速度向上のほかにも、起動時間(約0.5秒)やシャッタータイムラグ(約0.01秒)、撮影間隔(約0.5秒)など撮影にまつわるさまざまな動作の高速化が図られた。連写についても、1630万画素のフル画素で最大6コマ/秒の撮影を行える。プロセッサの強化によってノイズリダクション処理も新しくなり、撮像素子自体の低ノイズ化とあわせておよそ1段分の高感度撮影時の画質改善も行われている。動画撮影機能も強化され、1080p/60fpsの撮影が可能となっている。

 AF性能の強化と同時にMFの操作性も高められた。レンズ内部のリフレクターを改良することでフォーカス移動速度を改良したほか、フォーカススピーキングを搭載。加えて位相差AFセンサーを利用し、左右にずれた像を一致させることでピントを合わせる「デジタルスプリットイメージ」も用意されている。

photo

 また、絞りを絞って撮影する際、絞りで遮られた光が回り込んでしまって画像がぼやける現象(回折現象)をデジタルの信号処理で解決する「点像復元処理」を新たに搭載。これはセンサーから出力された信号に対して、撮影条件に応じた絞りや焦点距離といった情報を元とした復元処理を行い、結果として小絞りでの撮影でも画像の中心から周辺まで高い解像感を得ることが可能となる。

 本処理のオン/オフを任意に行うことはできず基本的にはカメラ任せの処理となるが、ローパスフィルターを有しないX-Trans CMOS IIの搭載と相まって、X100に比べても高い解像感を得る事に成功したという。

 光学/電子式を切り替えて利用できる「ハイブリッドビューファインダー」もX100に引き続き搭載されるが、EVFのパネルが236万画素へと高画素化、くわえてOVF撮影時に消費電力を押さえて撮影枚数の向上を図る「OVF撮影枚数UPモード」も搭載されている。

photo

 外装については基本的なデザインをX100より踏襲するが、ハイブリッドビューファインダーのEVF/OVF切り替えレバーの形状が変更され、また、シャッタースピードダイヤルも「A」(オート)と「4000」の間がやや広くなるなど、操作性を高める改良がなされている。

 操作性の改良についてはそのほかにも、「Q」ボタンの新設、フォーカススイッチが上から「MF/AF-S/AF-C」の順であったのを「MF/AF-C/AF-S」に変更される、AFボタンおよびドライブボタン位置の変更(AFボタンは十時キー上、ドライブボタンは液晶左に)などが行われている。

 撮影機能としてはフィルムシミュレーションに「プロネガStd」「プロネガHi」が加わり全10種類となったほか(フィルムシミュレーションのブラケット撮影も可能)、「トイカメラ」「ミニチュア」など8種類のアドバンスドフィルターも搭載した。また、光学ファインダー搭載デジタルカメラとしては搭載機の少ない多重露光撮影にも対応する。

 主な仕様は以下の通り。

製品名 FUJIFILM X100S
撮像素子 有効1630万画素 23.6mmx15.6mm(APS-Cサイズ) X-Trans CMOS II
レンズ フジノン単焦点レンズ、開放F値 F2、35mm換算焦点距離約35mm相当、絞り F2〜F16 1/3EVステップ(9枚羽根)
撮影可能範囲(レンズ先端面からの距離) 標準:約50cm〜無限大、マクロ:約10cm〜2.0m
ISO感度 AUTO(ISO6400まで設定可能)、ISO200〜ISO6400(1/3段ステップ)(標準出力感度) ISO100およびISO12800/25600も拡張モードとして設定可能
露出制御 プログラムAE/絞り優先AE/シャッタースピード優先AE/マニュアル露出
露出補正 -2.0EV〜+2.0EV  1/3EVステップ
シャッタースピード 1/4秒〜1/4000秒(Pモード時) 、30秒〜1/4000秒(全モードあわせて) 、バルブ(最長60分)、フラッシュ、オートフラシュ(スーパーiフラッシュ)
ファインダー ハイブリッドビューファインダー
光学式ファインダー 逆ガリレオ式電子式ブライトフレームファインダー、ファインダー倍率約0.5倍、撮影範囲フレーム視野率約90%
電子式ファインダー 0.48型 236万画素 視野率約100%
背面液晶 2.8型 低温ポリシリコンカラー液晶 約46万画素
サイズ 126.5mm(幅)×74.4(高さ)×53.9(奥行き)ミリ、約445グラム(付属バッテリー、メモリーカード含む)
記録メディア 内蔵メモリー/SDメモリーカード(SDHC、SDXC UHS-I対応)
撮影可能枚数 約330枚(CIPA基準)

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.