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カジュアルに超高速連写を楽しめる軽快ミラーレス ニコン「Nikon 1 J3」(2/4 ページ)

» 2013年02月06日 12時14分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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V2と同等の1400万画素CMOSセンサー

 J3の中心部は上位モデルのV2に同等と思って良さそうだ。撮像素子は1インチの1400万画素で、撮像面の中央部を中心に73点の位相差センサーを埋め込んだ「像面位相差AF」で、暗いときや周辺部ではコントラストAFを使うという高速AFも同じ。

 これがまたすごく速くて、特に昼間の撮影だととっても快適。位相差AFなのでコンティニアスAFにも強く、こんな一瞬を慌てて撮ってもちゃんとピントがあってる。ミラーレス一眼だとこういうシーンに弱かったのだよね。写真が青っぽくて暗いのは逆光だったから。+0.67の露出補正をかけたけど、もうちょっと上げてもよかったかも。C-AF(コンティニュアスAF)でAF追従連写を試した中の1枚。

photo 77mm相当 シャッタースピード優先AE 1/250秒 F6.3 ISO160

 ISO感度は最高ISO6400。J2は最高ISO3200で拡張ISO感度で6400まで上げられた(つまり、ISO6400はクオリティ的に使って欲しくないけど使えるようにしました、的な)けれどJ3は最高ISO6400で拡張ISO感度はなし。その上、ISOオート時もISO6400まで上げられる(ISOオート時の最高ISO感度は選べる)。

 自動で最高ISO感度まで上がるので、暗いところでもフルオートのまま気軽に撮れる。これはいい。

 Jシリーズのもうひとつの特徴はメカシャッターを持っていないこと。電子シャッターのみなので1/16000秒までシャッタースピードを上げられるし、撮像素子のみで撮影するので連写速度も速い。

 電子シャッターというとローリングシャッターゆがみ(高速な被写体を撮ると斜めにゆがんで写る現象)は気になるが、Nikon 1のセンサーはローリングシャッターゆがみが少なくて実用的には問題ない。それはすごいと思う。

 連写は最高秒60コマ。実写してみたところ、最高速だと20枚まで連写できた。一瞬なので、実用上は秒15コマくらいが使いやすいかと思う。

 シャッタースピードを上げてみたくて無理矢理1/4000秒で連写してみた。ちょっと日がかげってたのでこれ以上上げられなかったのだけど(これでISO5600なのだ)、こんな瞬間も止められる。明るい超望遠レンズが欲しくなる瞬間だ。

photophotophoto 口元に注目。シジュウカラがペットボトルに空けた穴から種をとったはいいけど……大きすぎてぽろっと落としちゃいましたの図。さすがにISO5600まで上げると全体にざらつくけど、カジュアルに超高速シャッターを楽しめてすばらしい。270mm相当 シャッタースピード優先AE 1/4000秒 F5.6 ISO5600

 この速さがNikon 1の快感だが、連写モードにしてたのを忘れて気がつかないうちに同じような写真がどかっとたまりかねないので注意。何しろ、メカシャッターがない分、電子音をオフにするとほとんど無音なのだ。連写モードになっててもシャッター音がしないので全然気づかないのである。あなおそろしや。

 連写はありがたい、でも大量に写真を溜めるとあとで大変ってときはベストモーメントキャプチャーを使うといい。

photophotophoto ベストモーメントキャプチャーの中に、スロービューとスマートフォトセレクターがある。これはV2からだ(写真=左、中)、ハイスピード動画はアドバンスト動画の中に用意されている(写真=右)

 V2と同じく、半押しした間にキャプチャした写真をスローで再生して決定的瞬間だけを残すという「スロービュー」と、連写した中からカメラが5枚だけ選んでくれる「スマートフォトセレクター」が用意されているので、そのどちらかはお好みで。個人的にはスマートフォトセレクターの方が好きかな。あとは、カシオ風にいう「パスト連写」(半押しした瞬間から内部でキャプチャを開始して、シャッターを押す瞬間の前後を記録してくれるもの)もあったらなおよし。

photo 望遠端でユリカモメ。スマートフォトセレクターを使って5枚ピックアップし、一番羽根が伸びた瞬間のカットを選んでみた。スマートフォトセレクターはいい。5枚残してくれるので、そこから自分で選ぶ楽しみもあるし。270mm相当 1/1000秒 F5.6 ISO160

 もうひとつの撮影モードは初代Nikon 1から取り入れられてる「モーションスナップモード」。これは今までと同じ。ただニコン独自の形式とMOV形式の好きな方で保存できる(これもV2からだ)。

 動画についても触れておく。

 動画は前モデルと同じく、1980×1080ピクセルの60iに対応。H.264圧縮でMOV形式で出力となる。ハイスピード動画として640×200ピクセル/400fpsと320×120ピクセル/1200fpsの2つのモードも用意されている。センサーの都合もあるだろうが、640×200だとさすがに小さいので、640×480で200fpsとかあったらもっとうれしかったか。

 でも640×200ピクセルで面白い動画を撮れたのでここで紹介。パンを持ってる人の手に群がるスズメのハイスピード動画だ。羽根の動きがすごくよく分かっていい。ハイスピード動画ばんざい。

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