ボディはCOOLPIX P3xxを彷彿とさせるシンプルな四角いデザイン。レンズ周りにはフォーカスリングがつき、さらにその脇にFn1キーがある(これはP330と同じだ)。
電源はシャッターボタンのところについており(COOLPIXだとズームレバーがある位置だ)、慣れないとCOOLPIXのつもりでついレバーを触って電源をオフにしちゃう(考えてみたら単焦点なのでズームレバーなんてないのだけど)とかまあそういうのはおいといて、電源レバーは軽くて起動は高速。
上面には電子ダイヤル、背面にはロータリーダイヤルがある。アクセサリーシューはあるが、EVFは用意されてない(アクセサリーシューにつける光学ファインダーはオプションで用意されている。高価だけど)。
背面はボタンがたくさんあるCOOLPIXという感じで、モニタの左にもボタンが4つ並んでいる。
基本的な操作は「ボタン+電子ダイヤル」。同社の一眼レフと同様、ISO感度を変えるときはISOボタンを押したままダイヤルを、露出補正をするときは露出補正ボタンを押したままダイヤルを回すわけで、露出補正とISOボタンは左手側にあるから露出補正やISO感度を変えるときは必ず両手でグリップする必要がある。
これは素早く変更できるし一眼レフ感覚で使えて非常に快適なのだけど、これだけコンパクトだと片手でさくっと撮りたいこともあるわけで、露出補正とISO感度のボタンは右手側に欲しかったなとは思う。
ISOボタンとレンズ脇のFn1ボタンはカスタマイズが可能。それ以外の調節は「i」ボタンを。iを押すとinfo画面に切り替わって、あとは十字キーやダイヤルであれこれと設定する仕組みとなっている。十字キーはAFポイントの移動、OKボタンはAFポイントの中央復帰と、COOLPIX的なデザインも入れつつ、基本操作は一眼レフに合わせてあるのが特徴だ。
撮影機能は極めてシンプルで王道的。
P/A/S/M系の各露出モードとシーンモードがあるだけで、コンデジらしい機能(連写+合成系のパノラマや手持ち夜景)はなく、デジタルフィルターもハイキーやローキーといったシンプルなものがメイン。動画ボタンや動画モードは見当たらないが、連写モードの中に用意されている。とはいえ、フルHDで30pの動画が撮れる。
つまるところ、羊の皮をかぶった狼というか(最近あまり聞かない表現だけど)、ちょっと大きめなコンデジって感じのコンパクトボディでありながら、撮ってみるとさすがAPS-Cという画質を堪能できるという、そのギャップがたまらない。
コンパクトでシンプルでなおかつ一眼レフを越えるような画質を得られるので、気楽に持ち出せるセカンドカメラとしても街撮りスナップカメラとしてもいい感じだ。AF速度がちょっと残念だけど、28ミリ相当の単焦点スナップ機が欲しい人は必見。このコンパクトさでこれだけの絵を撮れれば文句はない。特に街撮りスナップに。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR