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クラシカルスタイルと明るいレンズの高級コンパクト 「PENTAX MX-1」(3/4 ページ)

» 2013年04月23日 10時32分 公開
[小山安博,ITmedia]
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おなじみの操作性でカスタマイズ性も優れるUI

 P/Av/Tv/Mモードでは、撮影設定のすべてが利用でき、主要な設定は十字キーかINFOボタンを押して表示される画面から変更できる。十字キーからは連写、マクロ、ISO感度、フラッシュの設定が可能で、INFOボタンからは、カスタムイメージやホワイトバランス、測光方式などの設定が確認・変更できる。

 画面インタフェースとしては最近のペンタックス製カメラでおなじみのもので、慣れていれば迷うことはないだろう。INFOボタンを押した画面では、電子ダイヤルで設定を切り替えられるほか、OKボタンを押すと詳細な設定画面が表示される。この辺りも既存製品に共通する。このINFO画面では、モードによって利用できる項目が変わるほか、動画モードに切り替えると、動画用の設定画面になる。

photophoto INFOボタンを押して表示される設定画面(写真=左)、メニュー画面(写真=右)

 MENUボタンからアクセスするメニュー画面には、INFO画面から設定できる項目に加え、さまざまな設定が可能。設定した項目を記憶してモードダイヤルから呼び出せるUSERモード、オートISO感度の範囲設定、カスタマイズ機能などを搭載する。

photophoto USERモードやカスタマイズの設定画面

 カスタマイズ機能では、AFロック時にAEもロックするか、ブラケットの撮影順をどうするか、ストロボ発光時や白熱灯下のホワイトバランス設定など、多岐にわたる。ただ、意外だったのが本体背面にあるグリーンボタン。特にカスタマイズ設定が用意されておらず、別機能の割り当ては出来ないようだった。

 撮影中に縦位置にすると、画面のアイコンも回転して縦位置になり、見やすくなるのはいい。その後のメニュー画面やINFO画面はそのままなので完璧ではないが、三脚撮影などでは見やすいだろう。

 ボタンやダイヤルなどは、十分なストロークがあり、押しやすく、場所さえ覚えれば手探りでも操作できる点はいい。ただ、せっかくの可動式液晶だと、例えば地面すれすれに三脚で設置した場合に、画面タッチの方が操作しやすいと感じる場面もあった。文字が大きく、アイコンも使ったUIは、比較的タッチパネルとの親和性も高いので、検討して欲しい点だ。

大口径レンズの高級コンパクト

 おなじみのカスタムイメージで鮮やか、雅(MIYABI)といったカラー設定が簡単に変更でき、これは動画モードにも適用できたり、早送り動画、ハイスピードカメラといった動画撮影機能、HDR撮影など、撮影機能自体も豊富。「GR」に搭載されたようなEye-Fi連携機能はなく(オン/オフは可能)、タッチパネルや無線LANなどの先進的な機能には乏しいが、もともとそうした目的のある人はあまり選択しないカメラという位置づけなのだろう。その意味では、ターゲットを絞った製品と言っていい。

photophoto カスタムイメージの設定画面(写真=左)、Eye-Fiの設定はオンオフのみ(写真=右)

 その意味では、より大きなサイズのセンサーの搭載も期待したいところだが、MX-1は大口径レンズのクラシカルスタイルデジカメとして作られている。高級コンパクトのジャンルでも、テレ端までF2.5と明るいレンズを搭載した製品は多くない。このスタイルと大口径レンズは独自の魅力であるし、今後のシリーズ化も期待したいところだ。

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