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» 2013年05月20日 11時23分 UPDATE

長期試用リポート:「PowerShot N」第2回――ついクリエイティブショットで撮っちゃう不思議 (1/3)

何とも不思議な形状の「PowerShot N」だが、「クリエイティブショット」で撮れる写真も何とも不思議。そこでいろいろ撮ってみるのだ。

[荻窪圭,ITmedia]

 カメラは昔から両手でちゃんとグリップして脇を締めてしっかり構えて撮れ、が基本なんだけど、PowerShot Nの場合は気楽に持って思いついたら何でも撮れ、といわれてる感じ。それが楽しくて新しい。だからいつでも取り出せる位置に持っておいて、あるいは首からぶら下げて気軽に撮るのがいい。

・長期試用リポート:「PowerShot N」第1回――面白がれるヒトの勝ちって感じ、かな

photo 結局ジャケットは外し、ストラップのみで持ち歩いてるPowerShot N

 で、PowerShot Nのレンズは28〜224ミリ相当の8倍ズーム。明るさはF3.0-5.9。スペック的には普通であるが、この小さなボディで224ミリ相当まで行けるのはさすが。

photophoto ワイド端で東海道本線吉原駅前から撮った富士山(写真=左)、同じ場所で望遠端(写真=右)

 画質的には安定のキヤノンといっていい。被写体認識のフルオート撮影「こだわりオート」の精度もほぼ問題ない。

photo 右側面一番上にあるスライドスイッチが通常/クリエイティブショットの切り替えスイッチ

 で、PowerShot Nを持つとつい撮りたくなるのがクリエイティブショットだ。本体右側に撮影モードスイッチがある。左側が「通常撮影」、右側が「クリエイティブショット」で、PowerShot Nのウリの機能のひとつ。1枚撮ると自動的に勝手にあれこれ加工した写真を5枚生成してくれるという面白い機能だ。オリジナルの1枚を合わせて6枚。

 10回シャッターを切ると60枚。あっという間に撮影枚数が増えて大変なことになるんだけど、ついこれで撮っちゃうという不思議な魅力を持った機能なのである。

 そもそもこれはスマホ時代に向けた機能。

 スマホの世界では撮った写真にフィルタをかけて、オシャレにしたりダサくしたりハデにしたり古ぼけさせたりと一手間かけてアップするのが当たり前になってて、多くのカメラアプリや写真SNSアプリ(Instagramとか)は一手間どころかワンタップでそういうフィルタをかけてから公開してくれる。

 デジカメ界はデジタルフィルタ機能を用意したけど、撮影前に仕上がりをイメージしてそのモードにセットしなきゃいけない……でも、普通にスナップを撮るときそこまで考えないもの。再生時にフィルタをかけられるようにしてもスマホほど簡単にはいかない。

 で、PowerShot Nを開発する人たちはこう考えたのである(たぶん)。

 撮影したとき、カメラ側で自動的にバリエーションを作ってその中から気に入ったものを選んでもらえばいいじゃないか、と。どういう経緯で5枚になったのかは知らないけれども、多すぎると面倒だし、少ないとはずす可能性が高くなる。それなりにいい感じの枚数かと思う。

 例えば、適当に撮った1枚の写真がある。

photo 真正面から普通にポートレート

 これをベースにこんな5枚が別途生成される。

photo わざと斜めにした顔のアップ。1200×1200(140万画素相当)ピクセルになるがWeb用なら使える
photo 縦位置ポートレートトリミングでくっきりしたモノクロに。短辺が1200ピクセルになっている

photo 少しトリミングしてレトロな色調にしてなおかつ背景を大きくぼかすという大技。ぼかし技もけっこう使われる
photo 周辺光量を落とし、かつクロスプロセスっぽい感じに

photo 周辺光量を落としてセピアカラーにすることでビンテージ調に

 わざと斜めにしてみたり、ポートレートっぽく縦位置でトリミングしてみたり、ちょっと構図を変えてみたり、レトロな風合いにしてみたり。見て分かるとおり、かなり大きな変化がつくのだ。

 この大胆さが面白い。

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