撮影モードダイヤルにはP/A/S/Mのほか、全自動の「シーンインテリジェントオート」、シャッタースピードを速めに保つ「キッズ」や食べ物がおいしく見えるように写す「料理」などを含む「SCN」(スペシャルシーン)、「くっくりあざやかに」などの表現に沿った撮影設定となる「CA」(クリエイティブオート)などを用意する。
いわゆるデジタルフィルターの「クリエイティブフィルター」は、クリエイティブオートから選択する。「ラフモノクロ」「ソフトフォーカス」「魚眼風」「油彩風」「水彩風」「トイカメラ風」「ジオラマ風」と用意されており、ライブビュー画面にて効果を確認しながらの撮影も可能。クリエイティブフィルターの効果自体は特に目新しいものではないが、分かりやすく目を引く効果が並んでいるので、印象的な1枚が撮りやすい。
ただ、撮影モードがプログラムオートやフルオート(シーンインテリジェントオート)だと、そこからクリエイティブフィルターを適用できないのはやや不便に感じるかもしれない。欲を言えば、クイック設定ボタンを押すことで、これらの撮影モードからでもクリエイティブフィルターを選択できればうれしいところである。
連写速度は最高4コマ/秒で、ISO感度は常用ISO100〜ISO12800。感度拡張によってISO25600まで利用できる。ISOオート時には上限を400/800/1600/3200/6400のいずれかに設定することも可能だ。小型ボディながらガイドナンバー9.4のポップアップ式ストロボを内蔵。無線LAN機能搭載メモリカード「Eye-Fi」にも対応する。
主な撮影機能に関していえば昨年春モデルの「EOS kiss X6i」からさほどの変化はないといえるが、STMレンズが標準キットレンズとなったことから、ライブビュー撮影が実用的なものとなったことは大きなポイントだ。背面液晶=ファインダーとなる、スマートフォンやコンパクトデジカメでの撮影に慣れたひとにとっては非常に扱いやすく感じるだろう。
ライブビュー撮影を多用しないひとにとっても、小さく軽いボディサイズは大きな恩恵をもたらしてくれる。キットの標準ズーム「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」と組み合わせた状態での撮影時重量は608グラム(実測値)、そして別売ではあるがより軽量な「EF40mm F2.8 STM」を組み合わせれば529グラム(同)とさらなる軽量化を狙える。
EFマウントを採用しているので高性能な「L」レンズを装着することも可能だが、AF速度やボディの軽快さを重視し、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」あるいは「EF40mm F2.8 STM」を組み合わせ、日常的に写真撮影を楽しみたい製品だ。
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