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「あったらいいな」をきめ細やかに備えた、熟成の1台「OLYMPUS PEN Lite E-PL6」(3/4 ページ)

» 2013年06月07日 15時19分 公開
[野村シンヤITmedia]
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好評「アートフィルター」など基本機能は確実に継承

 基本的な機能はE-PL5のそれを確実に継承している。ボディ内手ブレ補正機構は、撮像センサーユニットを移動させてブレを軽減させる仕組みなのでオールドレンズや薄型パンケーキレンズのように補正機構を搭載していないレンズでも機能してくれる。ただし、同時期発表された「OLYMPUS PEN E-P5」では5軸補正だが、E-PL6は2軸。過度な期待は禁物だが、それでも従来より定評のある機構なので、撮影時の強い味方になってくれるはずだ。

 液晶パネルに触れるだけで操作できる点も魅力だ。指先でポンと背面液晶パネルに触れるだけでシャッターが切れる「タッチAFシャツター」はその最たるもので、撮りたい瞬間に液晶に触れるだけで、任意の点にピントが合うのは使っていて非常に快適である。この機能はオフにもできるし、AFのみを指で触れた部分に合わせるよう設定することも可能だ。

 また、オリンパスといえば多種多様なエフェクトを写真に施せる「アートフィルター」を忘れてはならない。今回のE-PL6もさまざまなアートフィルターが内蔵されており、「ポップアート」や「ファンタジックフォーカス」といった定番から、ミニチュア撮影ができる「ジオラマ」、ソフトタッチで明るい水彩画のようになる「ウォーターカラー」など、その数は計12種類におよぶ。また、アートフィルターに「ピンホール」や「アートフレーム」といった6種類のアートエフェクトを施して、より一層自分のイメージに近づけるといったことが可能だ。

photo 「リーニュクレール」
photo こちらはフィルターなし

 実際、アートフィルターが12種類もあると最初はどれを使っていいのか迷ってしまうというのが本音だが、そんな時は一度の撮影で複数のアートフィルター画像を生成できる「アートフィルターブラケット」機能が便利。一回の撮影でさまざまなエフェクトが施された写真が出てくるのは、新しい発見もあってかなり楽しいのでオススメだ。

photophoto ブラケット撮影は、露出やホワイトバランスといった一般的なものから、アートフィルターやHDR撮影用といったものまで6種類から設定可能。アートフィルターブラケットは、どのエフェクトを使うかといった細かい設定もできる

l_hi_P6020647_exjpg,photo,「ドラマチックトーン」

 E-PL6は、E-PL5と比較すると意外性のある進化はないものの、最新技術の投入もあり、カメラとしての完成度は高い。金属パーツを多く使用したボディは質感に優れ、また、カメラとしての個性もあり、持つ楽しみがある。236万画素の高精細液晶を搭載したビューファインダー「VF-4」や45メートル防水仕様のプロテクター「PT-EP10」などアクセサリー類も豊富なので、自分の用途に合わせてカスタマイズすることも可能。PEN Liteシリーズは位置づけで見ると入門機なのだが、E-PL6は中・上級ユーザーでも満足できる機能を持ち合わせたカメラと言えるだろう。

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