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» 2013年07月08日 18時11分 UPDATE

デジカメプラス 週間トップ10:「DSC-RX100 II」は「買い」か 極私的考察

「DSC-RX100 II」は「買い」なのか。RX100ユーザー、そして、これから高級コンパクトを買いたいと考えるユーザー、2つの立場から極私的に考察した。

[渡邊宏,ITmedia]

 デジカメプラスにて、1週間に読まれた記事のアクセス数をランキングする週間トップ10。今回は2013年7月1日から7月7日までを集計しています。今回のトップは「DSC-RX100 II」と「DSC-RX100」との比較記事が入りました。3位には本記事の後編もランクインしており、DSC-RX100 IIへの注目度の高さが伺えます。

photo 「DSC-RX100 II」と「DSC-RX100」

 「DSC-RX100 II」はヒットモデル「DSC-RX100」の兄弟機として投入されるだけに、RX100ユーザーが気になるのはよく分かります。加えて、これから高級コンパクトを買いたいと考えているひとからすれば「買うならばどちらを買うべきか、あるいは他製品を検討すべきか」も気になるところでしょう。前者と後者について、あくまでも個人的な見解となりますが、論点を絞りながら考えてみたいと思います。

 まずRX100ユーザーにとって、マークツーは買い換え対象となるモデルなのかです。

 マークツーで最も耳目を集めるのが、常用ISOがISO12800まで上昇した裏面照射型センサーの搭載ですが、こちらで検証したよう、ISO12800ではやはり絵が荒れます。ISO3200やISO6400でもRX100/マークツーではノイズ量に差が見られるものの、「非常に大きな差」とは言いにくいレベルで、RX100の優秀さを改めて感じられます。ただ、ISOオートでISO12800まで上がる(ブレの可能性を低減できる)のは大きなメリットで、かなり暗い場所でも手軽にブレない写真を撮ることができます。

photo ISOオートでISO8000

 ISO感度はいつも高く設定するわけではありませんので、高感度に強いということが選択の決定打にならない人もいるでしょう。ただ、マルチインタフェースシュー(MIシュー)搭載による拡張性を備えたことは、用途によっては買い換えの決定打になり得ます。MIシューにはストロボのほか、EVFやマイクも装着可能だからです。EVFは明るい屋外での撮影に有用ですし、動画撮影も頻繁に行う人ならばマイクによる集音性能の向上は大きなメリットになりえます。対応製品としては235万画素のEVF「FDA-EV1MK」やステレオマイク「ECM-XYST1M」、リモコン三脚「VCT-VPR1」などがあります。

 チルト液晶とWi-Fiの搭載については好みという側面が強いように思います。液晶がタッチパネルに対応したのであれば、オリンパス「XZ-2」のような使い勝手を実現するだけに魅力を感じる人もいるかもしれませんが、あいにくとチルトするだけです。Wi-FiはNFCを使える環境ならば良好な使い勝手を提供してくれますが、NFC対応製品がないとそこまでの快適さはありません。

 買い換えを考える際に、最も大きな問題が価格です。マークツーの直販価格は7万4981円とRX100を1万円上回り(RX100の直販価格は6万4980円、店頭での実売では5万円を切り始めています)、エントリークラスのミラーレスカメラも上回っています(NEX-3Nレンズキットの直販価格が5万4800円、ダブルズームキットが7万9800円)。前述したメリットを享受するためにこの金額を払ってもよいと考えるならば購入すべきですが、基本的にはマークツーはRX100の兄弟機であり、買い換えの対象には考えにくいと思います。

 次に検討したいのが、これから高級コンパクトを購入したいという人が「RX100とマークツー、買うならばどちらを買うべきか。あるいは他製品を検討すべきか」という問題です。

 「高級コンパクト」というカテゴリー内で他製品までも比較の対象に含めると、比較対象は多岐に渡りますが、ここではRX100/マークツーを候補のひとつとして挙げる際の要素である「ある程度のコンパクトさ」「ズームレンズ搭載」を選択時の条件と仮定して、話を進めます。

 RX100/マークツーに比肩するサイズで、ズームレンズを搭載する高級コンパクト製品といえば、キヤノン「PowerShot S110」、ニコン「COOLPIX P330」、富士フイルム「FUJIFILM XF1」、パナソニック「DMC-LF1」などの名前を挙げることができると思います。

 特に「PowerShot S110」と「COOLPIX P330」は明るいレンズを搭載しておりその評価も高く、高級コンパクトの定番製品とも言えるものです。RX100/マークツーに比べると決定的に違うのはセンサーサイズで、PowerShot S110とCOOLPIX P330は1/1.7型センサー、RX100/マークツーは1型センサーを搭載します。レンズの焦点距離はPowerShot S110とCOOLPIX P330が24〜120ミリ相当、RX100/マークツーが28〜100ミリ相当と、PowerShot S110とCOOLPIX P330の方が望遠に強い仕様となっています。

 “コンパクト”デジタルカメラなのですから、ボディの小ささも大切ですが、小ささを重視するあまりに操作性の低下をまねていると残念です。その点ではRX100/マークツーは背面の操作ボタンが非常に小さく、ボタン類自体の数も最小限で、カットごとに設定を変えて行くスタイルには不向きといえます。PowerShot S110もボタンの数は多くありませんが、タッチパネルの搭載が操作性を補っています。COOLPIX P330は天面にも電子ダイヤルを備えるなど、アナログ的な操作のしやすさを重視している作りです。

 こちらも最後に「価格」の要素を加味して考えてみます。

 発売後に時間の経過した製品も挙げていますので今度はAmazon.co.jpで実売価格を見てみると、DSC-RX100が4万6800円、DSC-RX100 IIが6万7400円、PowerShot S110が2万7478円、COOLPIX P330が2万8805円(以上は7月8日午後調べ)とソニーの2製品が高めとなっていました。

 ここで挙げた製品は搭載するセンサーもレンズも異なるので(RX100/マークツーのレンズは同じですが)、当然得られる画質も違います。価格の高低だけで良し悪しを論じることはできません。ただ、発表直後であることを考えても、マークツーに割高感があることは否めません。操作性や望遠側を重視するならば、PowerShot S110かCOOLPIX P330が良いと思いますし、1型センサーの画質が欲しいというならば、値ごろ感の出てきたRX100を選択するのがよいのではと思います。

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