続いてもうちょっと寄って撮ってみる。
だがしかし、太陽は海の方に出ており、海に顔を向けるとこんな顔になっちゃうのだった。
めちゃまぶしい。顔を見れば分かる。まぶしい顔である。まぶしい上に明るすぎて、絞らないと露出オーバーになっちゃう。
背景にマンションとかが写ってるし、顔はまぶしそうだし、これは大変。炎天下の撮影は太陽との戦いなのだ。無理に順光で撮ろうと思ってはいけない。まぶしいだけ。夏の海で撮るときは順光は避けるべし。
特に陽射しが強いときは基本、逆光か半逆光。それなら撮られる方もまぶしくないし、光の当たり方もやわらかくなる。逆光で、背景をぼかすべく明るい単焦点レンズ(今回は50ミリ相当でF1.4のレンズ)をつけて絞り優先AEで絞り開放で撮ってみた。どうなったか。こうなりました。
これはこれでいいかといわれればアレなのだけど、プラス補正はかけてないのだ。意図した結果じゃない。実は、F1.4で撮るには明るすぎてシャッタースピードの上限を超えちゃったのだ。
明るすぎるとカメラの限界を超えちゃうので、絞り込まないといけない。でもそれでは背景のボケが弱くなる(さっきのまぶしそうな顔の写真みたいに)。めちゃまぶしい炎天下で絞り開放でポートレートを撮りたいときはどうするか。そこで、光量をカットするNDフィルタをつけてみる。
NDフィルタはレンズにつけるサングラスのようなもので、光量を落としてくれる。炎天下で絞り開放のポートレートを撮りたいときは、これがあるとめちゃ便利。今回使ったのは2段分暗くなる「ND4」フィルタで、無事に適正露出(といっても、+0.7の補正はかけてあります)となりました。
で、まぶしそうな顔写真のリベンジを。絞り開放で撮れれば、背景のマンションも大きくボケて目立たなくなるし、さらにさっきより少し低い位置から撮ることでまぶしさをやわらげてみた。夏の太陽は高い位置にあるので見上げる感じになるとめちゃまぶしいのだ。
かくして、真夏の海の撮影は太陽との戦いでもある。
ポーズで工夫もできる。例えば手を上手に使って陽射しをふせいでやればまぶしくない。でもまあ、あからさますぎるとよくないので、なるべく自然に。右手だけをそれっぽく使うとまぶしくなくて顔に当たる光もやわらかい感じになる。砂浜からの照り返しもあるから、あまり暗くならないのだ。
帽子ってのもよい。
そして日傘。できれば白い日傘。その方が明るいから。白い日傘だと陽射しは避けられるし、ほどよく明るく光も柔らかくあたるのだ。
全体がやわらかな感じになるので白い日傘はけっこうオススメ。それでちょっとプラスの露出補正で撮るか、ストロボをたくかして明るく仕上げてやるとよい。
日傘を持たせると片手がふさがっちゃう、と思ったら、左手で日傘を持ってあげて右手で撮影するとか、ビーチパラソル(白いビーチパラソルがあればそれが一番だが)を立ててもらってその下で、とか。
ちなみに、サマーベッドおくつろぎの時間もちょっとポーズを変えて横を向いたり撮る角度を変えるだけで雰囲気が変わるのであれこれ試してみるべし。
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