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熟練職人が1本1本手作業 EOS 70D「名入れストラップ」制作現場

» 2013年08月09日 18時40分 公開
[ITmedia]

 キヤノンが8月29日より販売開始するデジタル一眼レフカメラの新製品「EOS 70D」、その購入特典がちょっとユニークだ。購入特典として用意されているのは、オリジナルのレザーストラップだが、「購入宣言」をしてから購入すると、ストラップに名入れのサービスがプラスされる(加えて抽選でGIZTOの三脚やレンズが当たる)。

 今回の「名入れ」は希望の文字列を刻印するという特性もあり、作業はすべて職人の手作業で行われる。EOS 70D特典ストラップに名入れを行う田中箔押所(東京都 台東区)にお邪魔し、作業を拝見した。

photo 田中箔押所の田中親子。左が息子さんの田中一夫さん(左)、右がお父様の田中洋一さん(右)

 「名入れの作業を行うときに一番気をつけていることは、文字を間違えないこと」 基本的なことのように聞こえるが、職歴60余年の大ベテランである田中洋一さんでも基本にいまでも細心の注意を払う。

 眼前で作業を見ていると、指定された文字列にあわせて活字を拾ってセットし、高熱のプレス機(アイロン)でストラップに名前を入れる作業はものの数分で終わる。しかし、活字は左右反転して掘られており、集めて並べるときも右から左に文字を並べる必要があり、さらにはアイロンの力下限も注意しなければならない。弱ければ文字がハッキリと写し出されず、強ければ裏側に跡が付いてしまう。

 1本あたり数分で仕上げられていく速さと押しの正確さ、いずれも熟練職人の手作業ならではの産物だ。

photo 名入れの文字の元になる「活字」
photo 必要な活字を拾い上げたら、右から左に並べる

photo 特別に「ITMEDIA」と名入れをして頂きました
photo 1本1本手作業でプレスする。適切な力のいれ具合は素材で変わるので、経験が頼りとなる

 活字は金属製だが、押してゆくたびに消耗する。消耗の具合は使われる頻度や文字のカタチでさまざまだが、EOS 70Dの7070名プレゼントをこなすにあたり、数セットの入れ替えが発生するだろうとは田中一夫さん。田中箔押所ではランドセルや高級文具などにも名入れ(文字入れ)を行っているが、手作業であることからどうしてもキャパシティの問題がつきまとってしまうという。

photo 作業場の招き猫。名入れに使われている手動のプレス機も、レバーの動く様子が似ていることから「ネコ」と呼ばれているそうだ
photo 堅い金属の活字だが、7070名プレゼントをこなすためには数セットの入れ替えが発生する

 このストラップがプレゼントされる「7070人のSTEP UP」キャンペーンの詳細はこちらのURL https://eds.canon.jp/7070/ にて確認できる。ストラップの名入れは「購入宣言」が必要なのでお忘れなきよう。

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