アクションカムを選ぶに当たって、どの点に注目すればよいかと聞かれたら、筆者は迷わず「マウント」と答える。マウントはカメラを設置するためにカメラと組み合わせて使うアダプターのことだ。
マウントはそのカメラ専用にデザインされることがほとんどで、専用マウントを利用すると収まりもよくなるのだ。もちろん、三脚穴を介しての汎用マウントという方法もあるのだが、それだとどうしても大きくなってしまう。純正マウントの種類ではGoProとCONTOURが数で圧倒している。
HX-A100はどうしてもマウントの数が限られているのだが、今夏に三脚や一脚へHX-A100を固定するための「トライポットマウント」などが追加された。HDR-AS15には、ドッグハーネスというユニークなマウントが用意されている。動物の背中に取り付けられるので、動物視点での映像が撮影できるというものだ。
CONTOURには「ピカティニーマウント」というものが用意されている。ピカティニーというのは聞き慣れないが、軍用のヘルメットや銃器などに採用されているレールの規格で、ライトや照準などを取り付けられるレールのことだ。これはもちろん実銃を模したトイガンにも採用されているので、日本で入手できる最近のトイガンにもピカティニーレールが搭載されている。CONTOURなら加工なしでトイガンに取り付けが可能なのだ。
GC-XA1はアダプターの数こそ少ないのだが、本体に三脚穴が2カ所開けられている。これの威力が絶大で、適当なアダプターひとつあれば、あらゆる方向にカメラを向けることができるのだ。
自転車のメカが作動している様子を撮影したのだが、マウント時のコンパクト(GC-XA1は保護ケースなどを装着しなくても防水耐衝撃仕様なので、実利用時にはコンパクトになる)さでXA-1以外のカメラでは足が引っかかるなどして撮影ができなかった。
GoProは純正アダプターの多さに加え、社外アダプターが充実しているカメラであるといえる。アダプターの代名詞であるRAMマウントもGoPro用のアダプターをリリースしているほどで、他にも純正はプラスチック製となるアーム類は、中国あたりでアルミ製が生産されて売られている。K-Edge(国内取扱元)というブランドからもGoPro用のアダプタがリリースされている。
どのアクションカムも両面テープを使ってヘルメットなどにマウントするのが一般的。この両面テープは相当強力なものであるが、川への飛び込みなど急激な衝撃があるような場合、外れてしまうこともあるようだ(5メートルを超える高さからの飛び込みあたりから要注意とのことだ)。GoProは万一外れてしまった場合の救済策として、フロートが用意されている。これは浮力でカメラが沈まないようにするのと同時に、蛍光色でどこにあるのかがすぐにわかるようになっている。
両面テープの強度に不安がある場合は、ゴムバンドや針金で外れないように固定するなど工夫が必要になるが、オートバイの場合、ヘルメットマウントする際は両面テープとプラスチックのマウントのままで利用するのがお勧めだ。というのも、転倒時にカメラが地面と接触する際、あまりにも強力に取り付けられているとヘルメット大きな力が働くことがあり、結果として首を痛めてしまうためだ。また、競技の撮影に用いる場合は、主催者のレギュレーションに合致しているかも確認しておこう。
(次回に続く)
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