第168回 個性あるポートレートと光の関係：今日から始めるデジカメ撮影術（2/3 ページ）

[荻窪圭，ITmedia]

光の方向が大事

　太陽が派手に光をまき散らす快晴の日だったので、日陰のない場所で方向を変えながら撮ってみた。まずは太陽の位置がかなり高いけど、真正面から光があたってる順光状態。

被写体の正面から光が当たっている「順光」状態

　めちゃまぶしそう。斜め上から陽射しが当たってるので鼻やほほの下に影ができてる。次は彼女の右から陽射しが当たってる状態。顔の左側が影になってるので陰影がはっきり出てる。晴れた日感がけっこうでる。

横から光があたっている状態

　次は完全逆光。

逆光。頭に陽射しがあたってるのが分かる

　逆光だと陰影が弱くてやわらかい描写になる。プラスの補正をかけ、ふわっとさせるのがポイント。

　続いて半逆光。

半逆光

　彼女の左斜め後ろから陽射しが当たってる。完全な逆光より陽射し感が出る。顔の凹凸はかなり弱くなるが、逆光系はふわっと撮れるので個人的にはお勧め。

　順光の写真を見ても分かるよう、正直、陽射しは強くない方が撮りやすい。青空を背景にしたいときは、太陽が入らない方がいい感じに青くなるので、どうしても顔に陽射しがあたって陰影が強く出てしまう。

芝生広場の広さと青空を一緒にってことで広角で少し下から狙ってみた。どうしても顔に影が出ちゃう

　ちゃんと撮るならここで「レフ板」が登場するところなのだけど、レフ板を持ち歩くとちょっと普通の人じゃなくなるので、外付けのフラッシュを使ってみた。高速シンクロ対応のフラッシュだと晴れた日でもきちんと光ってくれる。

　ただ、強制的に照らしているので写真はかなりわざとらしくなる。

青空は鮮やかに、顔はそれなりに明るく

　でもまあこのワザとらしさも、それはそれでいいかなって気はいたします。

　逆にその場の光を生かしてナチュラルな観光地的写真も。いい感じに滝があったので、ちょっとずつ変えながら何パターンか撮ってみた。どれがいいかはお好みで。

広角で後ろの滝を広くいれてみた。滝の様子がよく分かる

滝の一部に注目して中望遠で撮ってみた。滝と人物の距離感が圧縮されるので迫力が出る

滝を背景の彩りとして使ってみた。紅葉の季節に撮ってみたい構図

踊ってみた

　踊らなくてもいいけれども、手に動きをつけるのはポイント高い。