GX7はGX1の後継機……にしてはフルモデルチェンジすぎるわけで、コンパクトスタイルの最上位モデル、といっていいかと思う。DMC-GF6の上位モデルであり、大人のミラーレスという感じ。ちなみに一眼レフスタイルはDMC-G6がスタンダードで、上級機がDMC-GH3というラインアップ。カメラのグレードとしてはG6より上だ。
GX1やGF6に比べると一回り大きいボディだが、デザインはシンプルで、全体に滑らかな作り。グリップしたときの手に当たる感触が優しくてよい。極端な凹凸がないせいだろう。フラットで四角いボディに、柔らかく盛り上がったグリップ部というデザインだ。
シャッターボタン周りに前電子ダイヤル、背面に後電子ダイヤルとダイヤルが2つあり、さらにAF/MF切り替えレバーもある。それ以外はたくさんのボタンがついてて、かなりカスタマイズできる。何よりグリップした感触がよいのだ。
上部を見ると「こんなに隙間なく詰まってるカメラはそうはないぞ」というくらいぎっしりで面白い。何しろ、チルト式EVFにアクセサリシュー、内蔵フラッシュとすき間なく並び、残ったスペースをシャッターやモードダイヤルなどが占めている。
EVFは約276万画素と高精細で、オリンパスのVF-4やE-M1ほど大きくはないがけっこう見やすい。このチルト式EVF、背面モニタがチルトするのだからEVFのチルトに意味はあるのかという向きもあるが、やはりEVFと背面モニタは違うのである。
EVFの方が集中できるし、何より視度補正機能を持っているので近眼や老眼などの人にはディテールをつかみやすい。また晴天下に背面モニタをチルトさせると反射が強くて画像を確認しづらい。EVFならそれを避けられる。
もうひとつ隠れたメリットがある。背面モニタをチルトしたとき、アイピースの出っ張りが邪魔だったり、チルトしたモニタ上でタッチAFしようとしたとき、手がアイピースのセンサーにかぶって勝手にEVFに切り替わる事象が発生してイラっとモデルもあるのだが、EVFを上に向けちゃえばそれを防げるのだ(まあ、モニタがチルトしてるときはアイセンサーをキャンセルするとか、一工夫欲しいところだけど。オリンパスのE-P5やOM-D E-M1はそうなっている)。
チルト式モニタは静電容量式タッチパネルとなっており、基本的な操作はおおむねボタンとダイヤルを組み合わせて行えるので、モニタのタッチパネルは、Wi-Fi関連の設定や画面上の仮想Fnキー使用時以外は、主にタッチAFで使われることになるだろう。
素晴らしいのがタッチパッドAF。EVFをのぞいているときでもモニタがタッチパネルとして動作するので、タッチパッドAFをオンにしていると、EVFをのぞきながら右手親指でモニタをなぞるだけでAFポイントを動かせるのだ。
タッチパッドAFには絶対位置指定と相対位置指定があるけれども、わたしの心をとらえるのは「相対位置指定」の方。EVFを覗きながらタッチパネルの右下の隅で指をすりすり動かすとAFポイントが呼応して移動する。これは快適。ファインダーも背面モニタも同じ感覚で扱えるのだ。これは素晴らしい。
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