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» 2013年09月30日 10時45分 UPDATE

「全焦点マクロ」「高速連写」「タイムラプス」――「EX-ZR1100」のユニーク機能で遊ぶ

カシオ計算機「EX-ZR1100」は手ブレ補正を強化した12.5倍ズームのコンパクトデジカメだが、同社の得意とするデジタル処理を利用した撮影機能にも注目したい。

[渡邊宏,ITmedia]

 カシオ計算機のコンパクトデジカメ「EX-ZR1100」は「タイムラグゼロ、ピンボケゼロ、手ブレゼロ」の“トリプルゼロ”をうたって登場した「EX-ZR1000」をベースに5軸ブレ補正を行う「HS手ブレ補正モード」を搭載、さらに手ブレ防止を強化したモデルだ。

 35ミリ換算24〜300ミリ相当の光学12.5倍ズームレンズでブレなく撮れるというのでも価値がある製品だが、それ以上に着目したいのが同社の得意とするデジタル処理を利用した撮影機能。今回はその中から「全焦点マクロ」「超高速連写」「タイムラプス」に着目、デジタルならではの面白さを探ってみたい。

photo カシオ計算機「EX-ZR1100」

全焦点マクロで遠近感を操る

 全焦点マクロは複数場所にピントをあわせた写真を連写合成し、マクロ撮影ながら背景にもピントが合っているという写真を撮影する機能。ピントの合っている範囲が広いという意味では絞ったパンフォーカス撮影に近いが、マクロの文字が示すように、非常に近い距離の被写体(10センチまで接近でき、近ければ近いほど効果が高い)と背景、その双方にピントが合う点がパンフォーカス撮影とは異なる。

photophoto EX-ZR1100の「全焦点マクロ」で撮影(写真=左)、絞り優先モードで最も絞ったF7.9での撮影(写真=右)

 左の写真では手前の松ぼっくりと奥の木々の葉、いずれにもピントが合っている。右の写真は絞り優先モードにして最大の絞り値であるF7.9で撮影した写真(いずれもワイド端)。並べて奥に注目すると違いが分かると思う。

 さらに面白い効果を得られるのが小さな被写体に接近しての撮影。マクロ撮影ながらピントの合う範囲が広いので、細部のディテールや背景までもピントがあった状態で撮影できる。模型や昆虫、アクセサリーなどを撮れば細部を隅々までピントのあった状態で撮影できるので、接近しての撮影ながら全体像がハッキリと写る面白い写真になる。

photophoto ふたつ並べたアクセサリを全焦点マクロで撮影(写真=左)、フルオートでの撮影(写真=右) 全焦点マクロの方は並べたアクセサリーのいずれにもピントがあっている

 欲を言えばさらに被写体に接近しての撮影を可能にして欲しかったり、連写合成に伴う処理時間をさらに短縮して欲しいなどリクエストはあるが、得られる効果は面白い。

高速連写とタイムラプスで時間を操る

 全焦点マクロが遠近感を操る(なくす)撮影機能ならば、高速連写とタイムラプスは時間を操る撮影機能だ。

 高速連写は最大30枚/秒と高速で、ジャンプの瞬間などといった瞬間をとらえることが可能。モードダイヤルの「BS」(ベストショット)から選択する。AF枠が中央固定となるので被写体を中央に起きながら撮影しないと大量のピンボケ写真を生産することになるが、フル画素(1610万画素)での撮影ができる。

photo 30枚/秒ならばこのような瞬間もとらえることができる
photo 30枚/秒の連写写真を使ったgifアニメ

 タイムラプスは長時間、一定間隔で撮影した写真を動画のように見せるもので、撮影モードダイヤルの「TL」から選択する。タイムラプス撮影において、どのような撮影設定、そして、どれくらいの撮影間隔で何枚ほど撮影するかはノウハウの必要となるところだが、「雲」や「夜景」「町並み」などシチュエーション別のプリセットが用意されているので安心だ。もちろん、マニュアル設定もできる。

 それにHDRアートやミニチュア、モノクロ、フィッシュアイといったエフェクトを適用してのタイムラプス撮影も可能なので、ひととはちょっと違う、タイムラプス動画を撮りたいという人にも楽しめるはずだ。


 ここでは主にEX-ZR1100のデジカメならではの面白さを見てみたが、カメラとしての基本性能も優れている。載するレンズは35ミリ換算24〜300ミリ相当の光学12.5倍ズームレンズで、ここに1/2.3型 有効1610万画素高速CMOSセンサーを組み合わせる。5軸ブレ補正を行う「HS手ブレ補正モード」の搭載もあり、気負わずに高倍率ズームレンズを活用できる。

 特に動作の機敏さ(起動0.99秒、AF0.15秒、レリーズタイムラグ0.015秒、撮影間隔0.25秒をうたう)はいわゆる高倍率コンパクトデジカメのなかでもトップクラスで、使用に際してストレスを感じることはない。

 レンズ鏡胴にはファンクションリングも備えており、ステップズームやEVシフト、ホワイトバランスなどを操作できる。絞り羽根を内蔵しておらずNDフィルタによる制御となるためマニュアル撮影を重んじる向きには不向きかもしれないが、背面液晶はチルト式となっておりロー/ハイアングル撮影も容易にこなせるほか、動作の機敏さもあってサクサクと快適な撮影を楽しめる。HDRアートなとデジタルフィルタ系も豊富に備えており、いろいろと楽しめるカメラだ。

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