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» 2013年11月06日 20時13分 UPDATE

快適なWi-Fi、バリアングル液晶も備えた高機動一眼レフ ニコン「D5300」 (1/3)

ニコンのWi-Fi搭載一眼レフ「D5300」を試用した。エントリーとして十分な機能性と画質を備えており、Wi-Fiによるスマホ転送も快適。キットレンズの利便性も高く、初めての一眼レフとして勧めやすい。

[ITmedia]

 コンパクトデジカメやミラーレスでは標準的となりつつあるスマホ連携用Wi-Fi搭載だが、一眼レフではなかなか搭載機種が増えてこなかった。ニコンはWi-Fiに対して早い段階から積極的に取り組んでいたメーカーで、コンパクトデジカメのCOOLPIXシリーズにおいては早くから内蔵化をすすめていたが、一眼レフではアダプタ(WU-1a/b)装着による対応にとどまっていた。

 11月中旬より販売されるデジタル一眼レフのエントリー機「D5300」では、同社製デジタル一眼レフとしては初めてWi-Fiを搭載、一眼レフで撮影された高画質をシェアして楽しめる。

photo ニコン「D5300」

バリアングル液晶搭載の最新モデル

 新製品は同社デジタル一眼の中で唯一、バリアングル液晶を搭載する「D5xxx」シリーズの最新モデルで、既存「D5200」の後継に当たる。位置づけも変わらずD3200の上、D7100の下という、ASP-Cサイズセンサー搭載のエントリークラス中位機となる。

 D5200の後継製品ということで、ボタンレイアウトなどを含めた基本的なボディのデザインはD5200を踏襲するが、Wi-FiおよびGPSが搭載されたため、D5200では天面に用意されていたドライブ(レリーズモード)ボタンはレンズ取り外しボタン下部に移動した。

 本体サイズは約125(幅)×98(奥行き)×76(高さ)ミリと、D5200(約129ミリ×98ミリ×78ミリ)からほんのわずかだけ小さくなった。成人男性が構えるとホールド時に両手にすっぽりと収まってしまう大きさで、女性にも違和感なく利用できるだろう。ただ、キットレンズ「AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR」を装着した状態ではボディの小さゆえに、ややトップヘビーな印象となる。

photophoto 正面(写真=左)、背面(写真=右)
photophoto 上面のボタンレイアウト(写真=左)、レリーズモードボタンはレンズ取り外しボタン下部に位置する

 特徴のひとつであるバリアングル液晶のサイズは3.2型ワイド(104万画素)で、可動範囲は開閉時で0〜180度、回転時で−90度〜+180度。ヒンジの動作はスムーズで、がたつきやゆるみは感じられない。一方で光学ファインダーは視野率約95%、倍率0.82倍とエントリークラスとしては標準的なスペックで、過不足なく利用できる。

photophoto スムーズに動くバリアングル液晶

 左側面下部にサブグリップが設けられているのはD5200と同様だが、形状が縦長となり、ホールド時の安定性向上に一役買っている。細かな部分であるが、ユーザビリティ改善の意志を感じることのできる部分だ。

 撮影時設定の多くは「i」ボタンから呼び出せるインフォ画面から設定できるが、エントリークラスであるため電子ダイヤルは背面の1つのみで、タッチパネルも搭載しないため、実際に設定を行う際にはかなり指の動きが煩雑になる。エントリークラスとはいえ、下位モデル「D3200」との差別化も考えると次モデルではタッチパネル対応をして欲しいところである。

photophoto 「i」ボタンから呼び出せるインフォ画面。撮影時設定の多くはここから可能だが、D7100やD610などに比べると指の動きは煩雑になる

 画像処理エンジンはD5200のEXPEED 3から最新の「EXPEED 4」に強化された。この強化によって、常用ISO感度はD5200が常用範囲ISO100〜6400であったところ、ISO100〜12800とより高いISO感度に対応している。感度拡張によってISO25600相当までの増感も可能だ。ただ、さすがにISO12800ではノイズも多く、実用は難しい。また、「ビビッド」や「ポートレート」など被写体やシーンによって色調を変えられるピクチャーコントロールはEXPEED 4によって、よりクリアな色味となった印象を受ける。

photo ピクチャースタイル「ビビッド」

 AFはフルサイズ機「D610」と同じく「マルチCAM4800DX」モジュールを採用しており、中央9点クロスを含む39点測距に対応する。APS-Cサイズ(FXフォーマット)機の上位モデルであるD7100の51点測距に比べると測距点は少ないが、その速度は快適で、多少暗い環境下でも確実なピント合わせが可能だ。

 撮影モードダイヤルに一体化した「LV」レバーを手前に引くことで、ミラーアップしてのライブビュー撮影を行える。ライブビューでのAFはコントラスト方式となり、光学ファインダーでの通常撮影時ほどのAF速度は望めない。バリアングル液晶を開いての撮影時にライブビュー撮影は非常に便利だが、AF速度がファインダー撮影時ほどの速度にないことだけは注意しておくべきだ。

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