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「α7 ズームレンズキット」ファーストインプレッション

» 2013年11月08日 19時52分 公開
[ITmedia]

 11月15日より販売開始される、ソニーのフルサイズセンサー搭載のレンズ交換式ミラーレスカメラ「α7」(レビューまとめはこちら)が編集部に到着した。詳細な製品レビューは後ほど掲載するとして、「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」(SEL2870)をセットしたα7 ズームレンズキットのファーストインプレッションをお伝えする。

photo α7 ズームレンズキット

 まずはα7の概要を確認しておこう。Eマウントを採用したフルサイズセンサー搭載のレンズ交換式ミラーレスカメラには「α7」とローパスレスセンサーを搭載した「α7R」の2モデルが用意される。基本的な仕様の多くは共通するが、α7はスタンダードモデル、α7Rはα7をベースに解像力を重視したモデルと位置づけられており、撮像素子の画素数やAF仕様、販売形態などに違いがある。

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 2モデルの違いをもう少し詳細に触れておくと、いずれもセンサーサイズは35.9×24.0ミリのフルサイズだが、画素数はα7が有効2430万画素、α7Rが有効3640万画素の光学ローパスレス仕様となる。AFはα7が像面位相差AFに対応しており、コントラスト/位相差のハイブリッド「ファストハイブリッドAF」を使用できるのに対し、α7RはコントラストAFのみとなる。なお、ボディサイズと重量もわずかに異なり、α7Rが126.9 幅 ×94.4 高さ ×48.2 奥行き ミリ、407グラム。α7が同サイズで416グラムとなる。

 スタンダードモデルのα7はボディのみ(「ILCE-7」)、新ズームレンズ「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」(SEL2870)をセットしたズームレンズキット(「ILCE-7K」)の2パッケージが用意され、いずれも11月15日より販売開始される。ボディと同時に販売開始される、フルサイズ対応EマウントレンズはFE 28-70mm F3.5-5.6 OSSのほかにツァイスブランドの単焦点レンズ「Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA」(SEL35F28Z)がある。

 ほかにも「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」「Vario-Tessar T* 24-70mm F4 ZA OSS」「FE 70-200mm F4 G OSS」の3本が準備中となっているが、直販サイト「ソニーストア」でもSonnar T* FE 55mm F1.8 ZAが2014年1月下旬お届けとなっている以外、「入荷次第出荷」のステータスとなっている。当分の間、フルサイズ対応レンズについてはキットレンズか35ミリ/F2.8のいずれかを選択することになる。

 直線を主体としたボディは見た目に重そうであるが、前述のように重量は416グラム(バッテリー及びメモリカードを装着した状態では474グラム)と軽く、キットレンズのFE 28-70mm F3.5-5.6 OSS(295グラム)を装着した状態でも769グラムに収まる。「フルサイズ=重い」という先入観があると、よい意味で期待を裏切られるはずだ。

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 グリップはあまり大きいように見えないが、なだらかな曲線があり、しっかりと握り込むことができる。チルト液晶を開いて親指でシャッターを押したときにも、十分な安定を見せてくれた。いくらボディが軽いといってもフルサイズセンサー搭載であり、手ブレブレへの細心の注意を払いたいだけに、握った際に安定感のあるグリップはありがたく感じる。有機ELを採用するEVFのサイズと画素数は0.5型/約240万画素。短時間の試用ではあったが、EVFの見えは良好に感じた。

photophoto 正面(写真=左)、背面(写真=右)

ボタン類も充実しており上面には撮影モードダイヤルと露出補正ダイヤル、グリップ上部と背面には電子ダイヤルを備える。ダイヤルはいずれも適切な手応えとトルクで、カメラを操作しているという感覚を味わえる。キットレンズの「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」は28〜70ミリと利便性の高い焦点距離を持ち、手ブレ補正機構も搭載。重量も295グラムと軽い。ただ、鏡胴の質感がややボディに比べると弱い印象を受けた。

photophoto バッテリーはNEX-5Tなどにも利用されている「NP-FW50」(写真=左)、メモリカードは背面に対して垂直にセットする(写真=右)

 実写作例を含めた詳細なレビューは後日掲載する。

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