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第172回 雪景色と雰囲気の関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)

» 2014年01月24日 09時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

風吹の雪山へ

 街には思ったより雪が積もってなかったので、さらなる雪を求めて、見つけたバス停からバスに乗り、山の方へ。谷川岳ロープウェイに乗ってみることにした。

 山の方へいくと空はどんよりと曇り、いきなり吹雪いてる。

 というわけで2枚の写真をどうぞ。どれだけ降ってたのかが分かる。防水か防じん防滴カメラは欠かせないって感じ。

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 この2枚の違いはシャッタースピード。雪が止まっているか流れているかで雰囲気が変わるので、シャッタースピードって大事。もうひとつ罠がある。それはAF。なまじAFが優秀なカメラだと、手前にある「降っている雪」にピントが合っちゃうことがあるのだ。

photo 宙を舞う雪にピントが合ってしまった

 なので、降雪がひどいときはMFを使うのが無難。MFで背景の木に合わせてなおかつモノクロに仕上げてみた。雪のおかげで遠くの少し遠いだけの稜線が霞んで、日本画的な雰囲気を出してくれてる。

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 ちなみに上の写真、ロープウェイの窓をあけて(乗ってるのはわたしひとりだったので遠慮なく)の撮影です。空中ならではのアングル。

  山の上は一面の銀世界どころかもう真っ白で、雲の向こうに太陽が薄く光っている。この雲の向こうに薄く光ってるさまが面白いということでセッティングを変えて2枚。露出補正+2と−2。

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 プラスの補正で撮ると一面銀世界で輝いてるし、逆にマイナスの補正で撮ると舞う雪も逆光で黒く写り、どんよりして太陽が隠れて雪ばかり降っている暗い感じになる。どちらを選ぶかは、ぱっとそこに降り立ったときに感じたイメージ次第だろう。

 わたしとしてはこんな感じ。縦位置にしてスキー場らしい建造物(リフトとか)がないアングルを探して2本の木の間に太陽を入れてみた。絞りはF8なので雪がけっこう細かく写り込んでる。

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 で、よくみると雪の色が真っ白じゃない。実はほんのちょっと青白い。ホワイトバランスをオートにして雪景色を撮ると、大抵は少し青みが強く写る。で、ここでは写真をモノクロにしてみた。

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 雪景色はモノクロにしちゃった方が締まることがある。スキー場は、雪の中でも目立つようにオレンジや青といった目立つ色で柵やロープが張り巡らされている。それらが目立ちすぎると思ったら、白黒にしちゃえばいい。

photophoto 左がオリジナル、右がモノクロ加工

 雪を堪能したところで下山。

 帰りのバスの中、窓の外を見てたら、小さな踏切を渡ったので思わず1枚とってモノクロに。レール以外は真っ白に埋もれててこれぞ雪山の線路だなと。モノクロにするとそれがより映える。

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 街中の線路でも同じ。もうひとつ線路写真をモノクロにしてみた。

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