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フルオートで楽しく撮れる“世界最軽量”ミラーレス ソニー「α5000」(2/3 ページ)

» 2014年02月19日 20時13分 公開
[ITmedia]

 Wi-FiとNFCを搭載しており、スマートフォン/タブレットとの連係もより容易に。これまでのNEX-3系では対応していなかった、機能拡張アプリケーション「PlayMemories Camera Apps」にも対応しており、出荷時にはスマートフォン/タブレットをリモコンとして利用できる「スマートリモコン」がプリインストールされている。

photo メニュー画面に「アプリケーション」の項目が用意された

 スマートリモコン経由でのリモート撮影では撮影モードの変更、ズーミングなどは行えず、できるのは露出補正とレリーズ動作だけだが、NFC搭載端末との組み合わせならば端末とカメラをタッチするだけでスマートリモコンを起動させることができるので、集合写真や自分撮り、ロー/ハイアングルでの撮影では便利に使えるはずだ。1シャッターごとにリサイズされた画像が接続した端末に送られてくるのも便利。

photo スマートリモコンを使ってのローアングルリモート撮影

 有効画素数はAPS-Cサイズ(23.2×15.4ミリ) 有効2020万画素のExmor APS HD CMOSセンサーで、画像処理エンジンには「α7」と同じく高速処理可能な「BIONZ X」を組み合わせる。新エンジンの採用によって、高感度撮影時のノイズ低減や動画撮影時に超解像ズームを用いても解像感の低下が起こらないなどのメリットが得られるという。

 試しにISO1600/3200/6400/12800/16000および、プレミアムおまかせオートでの、手持ち夜間撮影を試みた(最高ISO感度はISO16000)。

photophotophoto 左からISO1600/3200/6400
photophotophoto ISO12800/16000/プレミアムおまかせオートでのISO64006400

 さすがにISO12800以上ではノイズがはっきりと判別できるほどだが、ISO1600やISO3200はかなりがんばっている印象。エントリー向けという性格を考えると、ブレなく撮れることが最優先されて良いはずで、そう考えるとISO16000の価値はあるように思える。像面位相差AFは採用されていないためにAFは一般的なコントラストAFだが、一般的な利用の限りではAF速度に遅さを感じることはない。

 使い勝手という面では、超解像ズームもチェックしておきたいポイントだ。装着レンズの焦点距離を約2倍まで延長するズーム操作もシャッターボタンと一体化したズームレバーで行え、キットレンズの「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」でも35ミリ換算150ミリ相当までの焦点距離をカバーできる(35ミリ換算24〜75ミリ相当までを光学ズーム、それ以上を超解像ズームとシームレスに扱える)。

 さすがに超解像ズームで撮影した画像を等倍で確認すると荒さが見られるものの、フルHD解像度のディスプレで全画面表示する程度ならば十分実用に耐える。なお、超解像ズームはセンサー中心部の画素を切り出すことで擬似的にズームを行っているが、撮影画像のサイズは未使用時と変わらず5456×3632ピクセル(20M相当)となる。

photophotophoto 24ミリ相当のワイド端(写真=左)、75ミリ相当のテレ端(写真=中)、150ミリ相当の超解像ズーム(写真=右)

 先に述べたよう、あくまでもフルオート撮影を主眼としたカメラであって、撮影しながら細かな設定変更を行いたい人には勧めにくい。チルト液晶で自分撮りができるのにタッチパネルを搭載しないなど方向性と仕様がかみ合っていないように感じらる部分もあるが、それでもこの小ささは大きな魅力。PlayMemories Camera Appsで撮影機能を追加できるのも面白い。面倒な操作は遠慮したいけど、イチガン画質を体験してみたい、そんなひとのファーストカメラとして適する製品と言える。

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