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増税前に買いたい10万円クラスのレンズをプロカメラマンがピックアップ!(その3)(2/2 ページ)

» 2014年03月18日 11時51分 公開
[MAKOTO TSURUTAITmedia]
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フルサイズにふさわしい ツァイスの標準ズーム ソニー「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS SEL2470Z」

photo ソニー「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS SEL2470Z」 実勢価格は11万4000円前後

 αシリーズでEマウントを採用するフルサイズ機「α7」「α7R」用としてラインアップされたのが「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS SEL2470Z」だ。フルサイズで24〜70ミリという、よく使われる標準域をカバーし、全域でF4を実現する。カールツァイスの名を掲げているだけあり、ボディの質感も実によく、防じん防滴に配慮した設計になっているのもポイントが高い。もちろん、画質は折り紙つき。色合いもボケも非常に満足のいく、美しい写真で仕上げてくれる。

 ズーム全域でF4通しというのも実に使い勝手がよく、美しい夕景や夜景に出会って“しまった!三脚持ってくれば……”といった時にもISO感度にそれほど頼らずとも手ブレを防いでくれるのでありがたい。24〜70ミリという焦点距離もさまざまな写真を撮ることができる。同じ絞りでも被写体と距離をとることで全体的にピントを合わせたり、逆に寄ってみたり、望遠域を使うことでボケを出したりと意図に合わせていろいろと使える。いいカメラにはいいレンズ。一度使うと手放せない一本になる。

photo 標準的なズームレンズの明るさはF3.5〜5.6だが、このレンズは全域でF4撮影が可能。1段の違いが夜の手持ち撮影も快適にしてくれる 露出優先AE(F4 1/50秒) ISO6400 WB:オート 焦点距離:25mm ボディ:α7
photo 広角24ミリでも被写体に寄ることで、ふんわりとしたボケ感を演出できる。望遠域では奥の花びらが丸ボケになり始めていて、被写体や撮影方法によってはもっと面白い1枚が撮れそうな感覚を持たせてくれるから楽しい 露出優先AE(F4 1/250秒) ISO100 WB:オート 焦点距離:24mm ボディ:α7
photo こちらは68ミリの望遠域 絞りは上と変わらず開放のF4 露出優先AE(F4 1/250秒) ISO100 WB:オート 焦点距離:68mm ボディ:α7

600ミリの世界が手に届く価格で タムロン「SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD(Model A011)」

photo タムロン「SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD(Model A011)」 実勢価格は12万円前後

 タムロンから発売された「SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD(Model A011)」は、150〜600ミリという長い焦点距離と12万円前後という価格が魅力の超望遠ズームレンズ。

 望遠600ミリを必要とするシーンを考えてみると、運動会やサーフィンなどのスポーツシーンや、野鳥や空港、鉄道などの動いている被写体。その動きものの被写体に対しての追従性やAFスピードが気になるところだ。今回ボディはキヤノン「EOS 5D Mark II」を使用し、AFは真ん中一点に固定して野鳥を撮影。前後何カットかはジャスピンから外れたものの、等倍表示までしなければ気にならないレベルで写せた。これがEOS 7DやEOS 70Dならもっと追従できるんじゃないかという感触を得られたのは大きい。

 また、これだけの超望遠ズームだとその大きさや重さが気になるところではあるのが、意外にコンパクトで2キロほどと思っていたよりも軽い。1時間ほど海で手持ち撮影をしていたが幸い筋肉痛もなく、男性の方であれば手持ちでフットワーク(ハンドリング?)よく撮影できるだろう。

 この大きさで600ミリまで寄れるのは大変魅力的で、作品性を求める方や、テレコン無しで超望遠までの撮影をしたい方にはかなりオススメの1本だ。

photo 羽ばたく前からじーっと狙い、飛び立ってからしばらく追った1枚がこの写真。速度重視であれば純正レンズに軍配が上がると思われるが、動きの速い野鳥を相手に写せる性能は確実にある 露出優先AE(F8 1/2500秒) ISO800 WB:オート 焦点距離:600mm ボディ:EOS 5D Mark II
photo 遠方に位置する被写体のディティールまで撮れるのがこのレンズの最大の魅力。200〜400ミリのレンズでは得られない焦点距離がオリジナリティを生み出し、写真の可能性を広げてくれる 露出優先AE(F8 1/1000秒) ISO400 WB:オート 焦点距離:600mm ボディ:EOS 5D Mark II

撮影者プロフィール

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MAKOTO TSURUTA(つるた まこと)

元『週刊ゴング』カメラマン。スポーツで写真を学び、その後メーカー担当として首都圏量販店に常勤し、一眼レフカメラの販売を担当。現在Webプロモーションを得意とする活動の傍ら、写真をさらに楽しむコンテンツサイト「PHOTOWORK」http://photowork.jp/を運営中。個人サイトはhttp://one-cut.net/ 。


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