PowerShot SX700 HSのISO感度はISO100〜ISO3200で、シーンモードに含まれている「ローライト」選択時のみ、4Mサイズになるが最高感度はISO6400まで引き上げられる。そこで真っ暗な室内で展示されている動物は撮れるのか、試してみた。
……。シルエットでウサギらしい動物がいるのはまでは分かるが、細部は確認できず、動物に配慮してAF補助光もオフにしているので、なかなか対象へピントを合わせるのも難しい。そこで撮影モードを「ローライト」に変更してみたところ、どんな動物なのか判別まではできたが、画質的にはちょっと厳しいほか、ピント合わせの困難さは変わらない。PモードにしてISO感度やAF測距点を手動で設定すれば、なんとか暗い中の動物を撮れるが、暗い展示室でもオートで気軽にとはいいにくい。
動物の姿を追うだけでも楽しいが、「PowerShot N」から搭載された「クリエイティブショット」を使うと思わぬ1枚に出会えてこれもまた楽しい。
クリエイティブショットで適用される効果はカメラ任せだが、完全カメラ任せとなる「オート」のほか「レトロ」「モノクロ」「ナチュラル」「スペシャル」と雰囲気を指定することもできる。
静止画撮影をする度に、その直前の4秒間を動画として保存する「プラスムービーオート」も動物園のように被写体の動きが読めないときには便利な機能だ。本機能の利用時にカメラの設定はほぼ変えられずオート状態となるが、記録される動画は1920×1080ピクセル(60fps/30fps))/1280×720ピクセル/640×480ピクセルからサイズ選択が可能だ。この撮影モードで撮影された動画については再生メニューから一覧表示/再生が行えるので、出掛けた一日を振り返るという鑑賞にぴったりだ。
動画コンパクトを掲げた製品の第二弾ということもあり、今回の動物園など、“カメラを持っていくシーン”での動画および静止画の撮影、さらには動画の鑑賞までにも気を配った製品という印象だ。難しいことを考えず動画でも静止画でも撮れるし、迷ったらプラスムービーオートで動画と静止画を両方押さえておけばいい。30倍ズームと高倍率ながら手ブレもかなり押さえられており、被写体を追ってカメラを振り回すような撮り方をしなければ、ブレ写真を量産することもないだろう。
ただ気になったのはバッテリーの持ち。付属バッテリー「NB-6LH」での、フル充電時撮影可能枚数は公称250枚となっているが、動画撮影やズーミングを繰り返していると半日程度で警告が出る。試用機のバッテリー状態や使い方など勘案する要素は多いが、今回は静止画133枚、動画8本(プラスムービーオートで撮影したものを含む)でバッテリーが切れたので、終日持ち歩いて撮るとすれば予備バッテリーは欠かせない感じだ。次モデルはUSB充電への対応を望みたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR