さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。今回は神田小川町のオリンパスプラザ東京で、2014年6月19日から開催予定の東條ひろこ写真展「浄化の過程」を紹介する。
人が離れ、10年…20年…
風化し、朽ちていくものを撮影しました。
栄え、賑わっていたであろう場所の朽ちていく様は、寂しく悲しいものに見えます。
人々に愛されていたであろう場所は、風化し、その姿は消えつつあります。
残されたものは、主の帰りを待つかのような寂しげな姿であり、訴えかけているように見えます。
しかし、その姿はすべてが寂しく悲しいものだけではありませんでした。
その場所は人の手から逃れ、束縛から解放されている自由の世界でもありました。植物は、侵略された自分たちの土地を取り戻そうと、あたりに手足を伸ばしはびこっていく。残されたもの達は、恨みの念を引きずるものもあれば、人を拒絶するものもある。解放からの安堵もある。喧騒から離れ、静かな時間の中に平然と存在する。
そして、やがては何事もなかったように消滅する。
かつてここに人が居た。その残り香と、残されたもの達の消えゆく姿と想い。
風化していくものに心惹かれ、写真活動を始め、3・4年かけて撮影した中から、モノクローム約50点を出展します。豊かな時代の影に、忘れ去られた数多くの場所があります。技術・表現、共に未熟でありますが、人が離れてあまたの年月の後の姿に、何かを受け止めて頂ければ幸いです。
出展作品数:モノクロ 約50点
名称 | 東條ひろこ写真展「浄化の過程」 |
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開催期間 | 2014年6月19日(木)〜6月25日(水) |
開館時間 | 10時〜18時(最終日15時終了) |
定休日 | 日曜、祝日 |
入場 | 無料 |
会場 | オリンパスプラザ東京 |
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