ボディは、既存モデルD800/D800Eの基本デザインを継承する。防塵・防滴に対応した堅牢なマグネシウム合金ボディだ。グリップの形状は変化したが、外形寸法は変わらず幅146×高さ123×奥行き81.5ミリとなる。重量は約20グラム軽くなり、約980グラムとなった。
ファインダーには、視野率100%のガラス製ペンタプリズムを搭載。コーティングの改良によって従来よりも透過率が向上したほか、ファインダー内の情報表示に有機ELを採用することで視認性と低温時の応答速度を高めている。一方、背面液晶ディスプレイには従来よりも精細化した3.2型約122.9万ドットのパネルを搭載する。発色や明るさ、視野角は十分で、視認性は良好だ。
トータルとしては、あらゆる部分が進化した堅実なモデルチェンジといっていい。特に、既存モデルD800/D800Eで気になっていたミラーショックやシャッターショックが改善されたことは、使い勝手を高めるうれしい進化だ。
個人的な要望を挙げるとすれば、このクラスの製品にも可動式モニターを採用して欲しいこと。ユーザーによって用途や使い方が異なるため、可動モニターが邪魔に感じる場合もあるので、実現は難しいかもしれない。だが、カメラを三脚にセットして風景や商品を撮る際は、ライブビューの拡大表示を見ながら正確にピントを合わせて撮ることが多く、可動モニターは非常に役立つと思っている。
D810は、高精細な描写性能を生かして風景や建築物、静物、ポートレートなどをディテールまでくっきりと表現するのに最適なカメラだ。豊富にラインアップされたニコンFマウントレンズを使って、各レンズならではの写りを味わうのもいいだろう。
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