インタビュー
» 2014年08月01日 21時00分 UPDATE

システムの軽さは最高――X-Photographer、バーン・リッチェル氏が語る「FUJIFILM X」

プロ写真家にとって、「FUJIFILM X」とはどんなカメラなのか。登山家とともに山に登り、過酷な環境で撮影をする機会も多いというドイツの写真家、バーン・リッチェル氏に聞いた。

[園部修,ITmedia]

 プロの写真家は、さまざまな環境・条件でベストな写真を撮るために、機材を選ぶ。つまり、プロは常に自分に合った“よりよい機材”を求めている。プロが使う撮影機材は、当然その鑑識眼にかなったものであり、信頼性の高さや機能の満足度は折り紙付きと言えるだろう。

 富士フイルムの「FUJIFILM X」シリーズのカメラを愛用するX-Photographersは、普段の撮影活動の中でFUJIFILM Xに魅力を感じ、FUJIFILM Xで写真を撮ることを選んだ写真家たちだ。そんなX-Photographesに名を連ねる、ドイツの著名写真家、バーン・リッチェル(Bernd Ritschel)氏に、FUJIFILM Xとの出合いやその魅力を聞いた。

Bernd Ritschel AmaDablam

6000メートル級の山への遠征でその実力を実感

―― BerndさんがFUJIFILM Xシリーズと最初に出会ったのいつごろですか?

Bernd Ritschel X-Photographersの1人、バーン・リッチェル氏(Bernd Ritschel)

バーン・リッチェル氏(以下リッチェル氏) 2012年4月のことでした。著名な登山家、ゲルリンデ・カルテンブルンナー(Gerlinde Kaltenbrunner)さん、ラルフ・ドゥイモビッツ(Ralf Dujmovits)さん(※1)と一緒に山に登って写真を撮る仕事をしていて、ネパールのLobuche(ロブーチェ)という標高6105メートルの山に登るときに、初めてFUJIFILM X-Pro1を使いました。

 Isarfotoという、ドイツにあるプロフェッショナル向けの撮影機材を扱う商社の担当者から、富士フイルムから発売される新しいカメラが、私と私のミッションにぴったりではないかと思う、と紹介されたのがきっかけです。そこで、さっそくFUJIFILM X-Pro1と3本のフジノンレンズ、XF18mmF2 R、XF35mmF1.4 R、XF60mmF2.4 R Macroを手配してもらい、遠征に持って行きました。

※1 ゲルリンデ・カルテンブルンナーさんは、オーストリア生まれの登山家で、女性として初めて8000メートル級の山14座(エベレスト、K2、カンチェンジュンガ、ローツェ、マカルー、チョー・オユー、ダウラギリ、マナスル、ナンガパルパット、アンナプルナ、ガッシャブルムI峰、ブロードピーク、ガッシャブルムII峰、シシャパンマ)への無酸素登頂を成し遂げた人物。ラルフ・ドゥイモビッツ氏はカルテンブルンナーさんの夫。日本人登山家竹内洋岳氏とは何度かともに14座に登頂している。

 登山の荷物は、全部で20キロほどになります。それらに加えてデジタル一眼レフカメラとレンズ一式を持っていくのはかなり大変です。ですが、X-Pro1と3本のレンズは、非常に軽量で魅力的でした。

―― X-Pro1はどんなところが気に入りましたか?

リッチェル氏 どこがいい、というより、全体がとてもすばらしい。マイナス20度の極寒環境でもしっかり動作してくれましたし、吹雪の中での撮影でもちゃんと写真が撮れました。これならデジタル一眼レフカメラは山に持って来なくてもいいかもしれない、と思いましたよ。

―― 現在もX-Pro1をお使いですか?

リッチェル氏 今は「FUJIFILM X-T1」を使用しています。

―― X-T1の好きなところはどんなところですか。

リッチェル氏 X-Pro1もすばらしかったですが、X-T1は防塵・防滴仕様になりましたし、EVFも見やすいですし、最速で8コマ/秒の連写もできますし、とても満足しています。特にEVFは暗い場所や、朝など薄暗い環境でも見やすいので、ピントが合わせやすいですし構図も決めやすい。システム全体の重さも35ミリの一眼レフカメラと比べてコンパクトなのも魅力です。私にとっては、FUJIFILM Xシリーズはパーフェクトなシステムといっても過言ではありません。

好きなレンズ、これから欲しいレンズ

―― FUJINONレンズで気に入っているレンズがあれば教えてください。

Bernd Ritschel

リッチェル氏 特に好きなのは単焦点レンズのXF14mmF2.8 R、XF23mmF1.4 R、XF56mmF1.2 Rです。ボケを生かした写真が撮れるのが魅力だと思っています。これまで使っていたデジタル一眼レフカメラでは、こうした明るいレンズは大きく重かったので、長期間の遠征や高い山に登るときに、持って行けませんでした。でもFUJINONレンズは、ずっと軽くてコンパクトなのに背景や前景を大きくぼかした写真が撮れます。これらのレンズは私の写真に“新しい可能性”を生んでくれると思っています。

―― いつもこれらのレンズを中心に写真を撮るのですか?

リッチェル氏 特に決まったレンズを使っているわけではありません。XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OISなどもよく使いますよ。私は主に2つの領域の写真を撮ります。1つがネイチャーフォト、もう1つがアウトドアアクティビティです。ですので、シーンに応じてレンズは選んでいます。ネイチャーフォトは、XF56mmF1.2 Rにクローズアップレンズを追加して撮ったりもしています。

―― 今後、富士フイルムに出してほしいレンズはありますか? あるとすればどんなレンズですか?

リッチェル氏 2つあります。1つは10ミリくらいの超広角レンズ。もう1つは300mmF4くらいの望遠レンズ。理由は単純です。この2つがあれば、もうデジタル一眼レフのシステムが必要なくなるからです。富士フイルムさんにはとても期待しています。

―― どうもありがとうございました。

Bernd Ritschel Ama Dablam
Bernd Ritschel Lobuje
Bernd Ritschel Lobuje

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