ISO感度はISO125から12800。さらに拡張ISO感度で下はISO80、上はISO25600まで伸ばせるが、ISO80に落とすとダイナミックレンジが低くなってハイライト部が飛びやすくなる。
シャッターは、メカシャッターと電子シャッターの両刀遣い。メカシャッターでは1/4000秒までだが、電子シャッターに切り替えると1/16000秒まで上げられる。両者は自動切り替えも可能。電子シャッター時はローリングシャッター歪みが出るけれども、1/16000秒は魅力的だ。
NDフィルターは未搭載だが、明るすぎる屋外で絞り開放で撮りたいときは電子シャッターで、ということだろう。絞りはF8までだ。
FZ1000のテーマは、そのデカさや価格に見合った機能・操作性をどこまで持たせられるか、にある。でかくてコンデジとしては高価な分、1台で何でも撮れる全能性が欲しくなるのだ。
何しろこれだけデカい。
センサーサイズはFZ1000が1型、E-M1はマイクロフォーサーズなので4/3型、小数点にすると1.33インチの差だが、大きいレンズが付いていることもあって、FZ1000の方がひとまわり大きいのだ。
400ミリF4にもなると望遠で連写したくなる。連写性能はAF-S時で秒12コマ、AF-C時で(つまりAF追従で)秒7コマ。十二分に実用的だ。電子シャッターにすると秒50コマまで行ける。
そして望遠時は高速で正確なAFが欲しくなる。それも快適。同社のハイエンドモデル「LUMIX DMC-GH4」と同じ「空間認識AF」機構を搭載。コントラスト検出AFとしてはとても速くて安定しており、AF-Cモードにしても違和感なく使えるレベルだ。
さらにこの高性能に見合った操作系を持っているかも気になるところ。操作系はミラーレス一眼のLUMIXに近い。フォーカスモード(AF-S・AF-C・MF)はレバーで瞬時に切り替えられるし、連写やブラケット撮影も左肩の独立したダイヤルでさっと変更できる。
FZ1000の良さの1つであるAFや連写を瞬時にさっと切り替えられるのだ。この独立ダイヤル(及びレバー)はよい。
それ以外はキーカスタマイズでかなり使い勝手を上げられる。
レンズ周りのリングは1つだが、スイッチでフォーカスかズームかに切り替え可能だ。ズームはグリップ部のレバーでも行えるので、リングをフォーカス専用にしちゃってもいい。コンデジというよりミラーレス一眼レベルの操作性であり動作もキビキビしているのだ。
ただ1つだけ注文を。それはタッチパネルを搭載していないこと。これが腑に落ちない。
同社ミラーレス一眼のLUMIXは他社にはない「タッチパッドAF」なるすこぶる便利な機能を持っているし、タッチパネルの操作系もこなれている。あれを入れないのはもったいなさすぎると思うわけで、今すぐタッチパネル搭載のFZ1001でも出してほしいと願うくらいには残念である。
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