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1型センサー×高倍率ズームの“すごい”カメラ――「LUMIX DMC-FZ1000」(3/4 ページ)

» 2014年08月12日 11時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

4K動画とインターバル撮影は要注目

 動画の話も忘れてはならない。

 4K動画は、さまざまな機器で対応が徐々に進んできているが、今のところ、スチル系デジタルカメラで、本体のみで4K動画を撮れるのはパナソニックの「LUMIX DMC-GH4」とこのFZ1000だけである(2014年8月中旬現在)。ソニーの「α7s」は単体では撮れないし。

 しかも、MP4形式で4K動画を撮れるのでPCでも扱いやすい。

 これがなかなかきれいなのである。うちには4K対応ディスプレイはないので縮小して鑑賞することになるのだが、それでもフルHDよりワンランク違うことが分かる写りなのだ。

DMC-FZ1000作例 動画切り出し
DMC-FZ1000作例 4K動画切り出し それぞれ同じ場所でフルHD(2K)と4Kで撮影し、静止画として切り出してみた。フルHDは1920×1080ピクセル、4Kは3840×2160ピクセル

 家に4Kディスプレイがないから意味がない、と思う人もいるだろうが、考えてみたらデジカメも600万画素の頃「A4サイズにプリントしても十分。これ以上画素数が増えても意味は無い」といわれてた訳で、動画もそんな感じになってきたのかもしれない。

 滑らかに再生するには高性能なPCが必要になるのだけれども、フルHDより高画質な動画を楽しめる。

 動画から静止画を切り出したいときも、4K動画なら1画面あたり800万画素相当あるわけで、200万画素相当だったフルHDとはワンランク違う。

 動画は圧縮率が高いので最初から静止画で撮った方がクオリティは高いが、いざというときは4K動画でおさえとけ、的使い方も可能だ。

DMC-FZ1000 動画再生画面
DMC-FZ1000 任意の位置で止めると、その画像を静止画として保存してくれる。800万画素の静止画の出来上がりだ

DMC-FZ1000動画切り出し例 望遠で狙ったサル山の動画から切り出してみた

 なお、4K動画を録るときはM動画モードにする。それ以外の撮影モードで「録画」ボタンを押しても最高でフルHD。そこは気を付けねばならないが、モードダイヤル1つで4KとフルHDを切り替えられるのでそれはそれでよし。

DMC-FZ1000 M動画モードにすると、4Kの30pを選べる
手持ちだったのでときどき手ブレ補正の範囲を越えてブレちゃってるけど、ご勘弁。望遠端での4K動画。切り出した4K動画の元動画がこちら。設定を4Kに切り替えて再生してみてほしい

シャボン玉のハイスピード動画。フルHDでこれを楽しめるのはよい。なお、ハイスピード動画時は手ブレ補正などはオフになる

 4K動画でもう1つ、インターバル撮影の話もしたい。

 インターバル撮影(タイムラプスといった方が昨今はわかりやすいかも)機能を使うと大量の静止画を撮れるわけだが、カメラ内でそれを動画にしてくれるのだ。そのとき出力先として4K動画も選べるのである。

 これはなかなかハイクオリティだ。

DMC-FZ1000DMC-FZ1000 インターバル撮影したグループに対して、動画作成機能を使える。そのとき4Kも選べるのがよい

10秒ごとにインターバル撮影した夕刻の空を4K動画にしたもの。3:2で撮ってしまったので左右がカットされたが、撮影時に16:9を選べば問題ない。最後、少しノイジーなのは暗くなってISO感度が上がったため

 インターバル撮影はどの撮影モードでも、連写モードダイヤルをインターバルにしてやるだけで実行できるのがよい。タイムラプス動画を撮りたい人にもお勧めできる。

 動画関連でさらにもう1つ。ハイスピード動画機能を持っているのだが、それが、フルHDで120fpsなのだ。今までのデジカメはハイスピード動画時は640×480とか1280×720とか、ちょっとサイズが落ちてたのだが、FZ1000はフルHDでハイスピード動画を撮れるのである。

リスがぴょんと飛び上がる瞬間をフルHDのハイスピード動画で

 これはちょいと注目したい。

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