富士フイルムの「フジノンレンズ XF18-135mm F3.5-5.6 R LM OIS WR」は、手ブレ補正機構を内蔵した高倍率ズームだ。同社「X」シリーズ用の交換レンズといえば、これまでは開放F値が明るい単焦点レンズや倍率が低いズームレンズが多かったが、この新レンズは開放値をF3.5~5.6に抑えることで、7.5倍のズーム倍率を実現。27ミリ相当の広角から、206ミリ相当の望遠までを広くカバーする使い勝手のいいレンズになっている。
上の写真は、テレ端の135ミリ側を使って開放値のF5.6で撮影したもの。曇天のため感度はISO640まで上がったが、ピントを合わせた部分は毛の1本1本まできっちりと解像した。と同時に、撮影場所が制限される動物園では、7.5倍というズーム倍率の高さが役立った。
一方、下の写真はワイド端の18ミリ側で写した海辺のスナップショットだ。絞りをF8まで絞り込んだ上で、ピントをマニュアルに設定してパンフォーカスで撮影。「FUJIFILM X-T1」はマニュアルフォーカスの際、距離目盛りに加えて、被写界深度の目安を液晶モニター上にバー表示できるので、こうしたピント固定のパンフォーカススナップがやりやすい。シャッター速度については、日中シンクロを行うため、1/180秒に設定。そのため被写体ブレがやや見られるが、ストロボ光によって全身を明るく健康的な色で再現できた。
次も18ミリ側で撮影したスナップだ。色と階調の調整機能であるフィルムシミュレーションは「モノクロ+Rフィルター」に設定。コントラストを高めにして非日常的な雰囲気を演出してみた。撮影時またはRAW現像時に、好きなフィルムシミュレーションが選べることは富士フイルムのカメラに共通した楽しみだ。
またフィルムシミュレーションとは別に、シャドウ部やハイライト部のトーン、彩度、シャープネス、ノイズリダクションの各設定を細かくカスタマイズすることもできる。下のポートレートでは、シャドウトーンをマイナスに設定して暗部を明るく表現した。次の動物のクローズアップでは、シャドウトーンをプラスに設定して、縞模様のメリハリがいっそう目立つように仕上げている。
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