オリンパスが9月16日、ミラーレス一眼カメラのフラッグシップモデル「OM-D E-M1」の最新ファームウェア、Ver.2.0を公開した。PCからのカメラコントロールやデジタルシフト機能、ライブコンポジット機能、新しいアートフィルターなど、E-M1の発売以降に開発された新しい機能を追加する。また、ファームウェア Ver.2.0を搭載した新色のシルバーモデルも10月下旬に発売する。
ファームウェア Ver.2.0で追加される機能と性能が向上する機能には、以下のものがある。
カメラコントロール機能は、専用アプリケーションソフト「OLYMPUS Capture」を使用し、PCとE-M1をUSBケーブルで接続すると、設定変更や撮影、撮影画像の転送などなどが可能になる機能。接続中はPCからでもカメラからでも撮影や設定の変更が可能だ。ミラーレス一眼ならではの機能として、(ミラーアップする必要がないため)PC側でもリアルタイムでライブビュー画像が表示できるという特徴があり、PCの画面を見ながらのピント合わせなども行える。
デジタルシフトとは、シフトレンズを用いたときのように台形補正やパースペクティブ強調ができる機能。ライブビューを見ながらダイヤルを操作して簡単にシフト撮影ができる。AFも利用可能なほか、手持ちでの撮影にも対応。専用レンズが不要というメリットがある。
ライブコンポジットは、OM-D E-M10でも評価の高い機能。通常のバルブ撮影では明るくなりすぎるシーンでも、明るく変化した部分のみを合成し、光跡を表現できる。ライブバルブと同様、仕上がりをモニターで確認しながら撮影できる。星の日周運動、花火、ホタルなどの撮影で活用できる。
新しいアートフィルターは、より情緒的な表現が可能になるもの。ヴィンテージは、ノスタルジックな雰囲気に演出するフィルターで、フィルムの光もれやプリント焼け、退色効果などが得られる。パートカラーは、特定の色だけを抽出し、それ以外をモノトーンするアートフィルター。単純に1色だけ強調するもののほかに、自然なグラデーションで色を残したり、選択した色以外にも色を残して映画のワンシーンのように仕上げたりもできる。
EVFの表示タイムラグは、フレームレートの設定を「高速」にすると16ミリ秒に向上。またフォトストーリーにズームイン/アウト、レイアウトが追加され、ホールド機能を用意したことで撮影中の一時保存も可能になった。ライブガイドでは複数の効果が同時にかけられるようになる。
スマホアプリOI.Shareを用いる連携機能では、セルフタイマー連写やインターバル撮影などが可能になっている。カメラは通常撮影状態のまま、スマートフォンからレリーズ操作を行うワイヤレスレリーズモードもサポートした。流し撮りモードでは被写体を追いかける動きに合わせて自動で最適なシャッタースピードを設定。オールドフィルム効果では、ムービー撮影時にノイズや傷、ホコリなどがランダムに現れ、画面が明滅する効果が付加できる。
シルバーモデルのボディはマグネシウム製で変わらないが、ブラックとは雰囲気が異なり、フィルム時代のOMを受け継ぐ重厚なシルバーのカラーリングが特徴だ。クラシカルな写真機らしさを醸し出している。メタルダイヤルや操作部はアルミの削り出しで、カッティングラインが美しく際立つシルバーに染めている。
シルバーモデルの価格は14万円前後(税別)。ボディのみ(ボディキャップレンズ付き)での販売となる。
なおオリンパスでは、シルバーモデルの発売に合わせて、期間中に「OM-D E-M1」を購入し、応募したユーザーを対象にしたプレゼントキャンペーンを行う。対象はOM-D E-M1(ブラック/シルバー)のボディー(BCL-1580セット)、12-50mm EZレンズキット、12-40mm F2.8 レンズキットのいずれかで、応募するともれなくパワーバッテリーホルダー「HLD-7」か、モンベルギフトカード1万円分がもらえる。
応募にはOM-D E-M1のオリンパス保証書のコピー、買い上げ時のレシートか領収書、またはクレジットの控え(コピー可) 、OM-D E-M1製品パッケージ(上蓋)の対象部分をキャンペーン事務局宛に送ればいい。
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