同社製品ではおなじみのアートフィルター機能については、「ヴィンテージ」と「パートカラー」の2つが追加され、合計14モードが用意されている。「ヴィンテージ」では褪色した銀塩プリントのようなイメージで撮影でき、「パートカラー」では指定した色以外をモノトーンに仕上げられる。
そのほか、複数の写真を組み合わせて1枚の写真として記録するフォトストーリー機能や、マニュアルフォーカス時のピーキング機能、Wi-Fi経由によるスマホとの連携機能などを「PEN Lite」シリーズとしては初めて搭載した。動画用のエフェクトには「オールドフィルム」が、シーンセレクトAEモードには「流し撮り」がそれぞれ追加されている。
AFについては、同社が「ハイスピードイメージャAF」と呼ぶコントラスト検出方式を継承する。試用では、動体撮影以外では大きなストレスを感じないAFスピードを実感できた。AF測距点は、従来モデルE-PL6の35点から81点に細分化している。また手ぶれ補正は、一般的な上下左右の角度ぶれ補正に、回転ぶれ補正を加えた3軸補正に対応する。
ボディは、E-PL6からデザインを一新した。やや横に長いシルエットラインを「PEN Lite」シリーズから受け継ぎつつ、上位の「PEN」シリーズのようなオールドカメラ風味を取り入れている。特に今回試用したシルバーのモデルは、銀と黒のツートーンでまとめられ、どことなく懐かしさが漂っている。このほか、ホワイトとブラックのカラーバリエーションが選べる。
撮像素子には1605万画素の4/3型Live MOSセンサーを、画像処理エンジンには「True Pic VII」をそれぞれ搭載する。画質は、彩度とコントラスト、シャープネスがほどよく強調された見栄え重視の傾向だ。もちろん好みに応じてカスタマイズすることもできる。
トータルとしては、小型軽量ボディに満載した多機能と、自分にとって使いやすいように各種操作をカスタマイズできる柔軟性に好印象を受けた。メインターゲットは、エントリーユーザー層だが、中級者以上が使っても満足できる内容といっていい。ただし、ストロボとビューファインダーを搭載していない点は、人によっては気になるはず。付属する小型ストロボを持ち歩くのは意外と面倒である。
E-PL7は、カジュアルと多機能を両立したミラーレスカメラだ。自分撮りやフリーアングル撮影、スマホとの連携、ライブコンポジットによる夜景撮影を気軽に楽しみたい人には有力な選択候補になるだろう。
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