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フリースタイルEXILIM「EX-FR10」で本格的に遊ぶどこからでも撮れる楽しさ(2/3 ページ)

» 2014年09月30日 21時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

いろんな撮り方を楽しむべし

 正直言って、画質的にはあまりみるものはない。中身は普及型コンデジであり、画質面ではスマホと同じくらいだ。

 でもFR10の良さはそこではない。フリースタイルならではの普通ではできないいろんな撮影を楽しめることだ。正直、これはなかなか楽しい。

 どういう撮り方が楽しいか、どういう撮り方をすべきかはその人その人の生活や遊び方によって変わってくるんだけど、いくつか例を。

 わたしはコントローラーにストラップをつけて(ストラップは2つほど付属するし、コントローラーにもカメラ部にもストラップを装着できる)首からぶら下げ、ときどきこうやって撮るのが使いやすかった。

EX-FR10 ちょっとこれが人の顔のように見えたので……
EX-FR10 ちょっと傾いてしまった。フリースタイルの欠点は水平を取りづらいこと

 続いて、やはりこれの基本は自分撮りか、ってことで自分撮り。

EX-FR10 そのまま自分に向ければ自分撮りである
EX-FR10 自分撮り。顔検出機能はあるのでおまかせでOK。21ミリ相当なので背景も広く撮れる

 さらに、カメラ部を回転させれば、横位置の撮影もできる。実はカメラ部はくるっと90度回るのだ。

EX-FR10 縦位置
EX-FR10 横位置

 側面にあるFREEスイッチをスライドさせて回してやるだけでよい。この辺、構造は単純だ。

EX-FR10 同じ場所でカメラ部を90度回転させて横位置自分撮り。実は両方できる

 さらに回すと、カメラ部本体がぱかっとはずれる。外れたからどうなんだといわれてもアレだが、もしかしたら将来フレームを着せ替えたり、カメラ部本体を他のユニットに埋め込んだり、焦点距離が違うカメラ部と付け替えたりできるかも。

EX-FR10 こんな風にフレームからカメラを外しちゃうこともできる。合体変形カメラといわれる所以だ

 またカメラ部を離して遠隔操作すればこんな撮り方も。

EX-FR10 こうすると大勢で撮る時も簡単。平らな場所があれば適当にぱっと置いて角度を合わせてやればよい

 カメラ部とコントローラーの距離はBluetoothのClass2なので、公称で10メートル。実際にはもうちょっと短いと感じた。

 さて本体にはヒンジ部の穴を利用して三脚に装着するためのアダプターネジが付属する。頻繁に脱着するなら、別売の三脚マウンター、EAM-1を使うといい。マウンターを三脚にセットし、カメラ部を取りつけるだけ。ボタン1つで脱着できるので気軽にすぐ取り付けられる。

EX-FR10
EX-FR10 シャキッとはめこみ、カシャッと外す。これはなかなか使える。

 また、付属の金具を使えば、三脚にコントローラーを付けることも。

EX-FR10 こういう使い方も

 わたしはこれを使って細い一脚の先にFR10を付けてみた。

EX-FR10 こんな風に持つと俯瞰写真を簡単に撮れる

 みんなと街歩きをしながらこんな写真を。

EX-FR10 古いまっすぐな道をお寺に向かって歩く面々の姿を上から俯瞰

 普通では撮れないアングルを楽しめるのがいい。

EX-FR10 草津温泉の湯畑にて、これも一脚を使って上から撮影

 こういう撮り方はけっこう楽しい。下向きに持てばこんなことも。

EX-FR10 FR10は防水なので水中に沈めてもOK。だから自分は濡れずにこんなことも。水中に沈めつつ、コントローラーを見ながら撮影できるのだ

 ただし、ほんとに水面ギリギリまで。ちょっと深く沈めたらBluetoothの電波が切れてしまった。ボートの上から水中を撮るとか楽しいかなと思ったけど、ちょっと残念。

EX-FR10 池に半分沈めて空を撮ってみた

 その他、クリップでカメラ部を挟むマルチアングルルクリップEAM-2。

EX-FR10 EAM-2にカメラ部を装着するとクリップでいろんなところに挟める
EX-FR10 クリップを使うことで脱着が簡単にできる。ヒンジを動かせば撮影角度も自在

 さらに手首や頭に巻くためのベルトEAM-3も。

 頭にカメラ部をつけっぱなしにし、コントローラーを見ながら首を動かしてアングルを決めて撮る、なんてのもよし。頭(ヘルメット)にカメラを付けること自体はもう珍しくないけど、いつでもモニタリングしながらアングルを決めて撮れる、となるとFR10が一番いい。

EX-FR10 EAM-3のFR10を付けてみた。これを頭に巻けばハンズフリーで撮影可能

 このようなオプションを買わなくても、本体だけでもこんな風にヒンジを使ってひっかけてやれば(落とさないように注意)、後ろ向きに歩きながら撮ったり、胸元につければ前を撮ったりできるのだ。

EX-FR10 バックパックに挟んでみた
EX-FR10 後ろ向きに装着した状態でインターバルタイマーをセット。カメラが勝手に撮った写真の1枚がこちら

 GoProを代表とするアウトドア向けのアクションカムって、Wi-Fiを使ってスマホとつながりはするけれども、基本的に据え付けたら動画を撮りっぱなしが基本になる。

 FR10は同じように好きな場所に取りつけつつ、コントローラーを使ってモニターを見ながら写真を撮る、という方に主眼を置いたアウトドアカメラなのだ。

 違うのはそこで、モニターを見ながら撮れるので、普通ではできないアングルで記念写真を撮ったり(その気になればガムテープか何かでどっかに固定してしまえばなんとでもなるというか)、普通では不可能なアングルで画像を記録したり、そんな風に遊べるのがFR10なのである。

 もちろん動画も撮れる。頭に付けたり棒の先に付けたり、もう適当なところに付けて適当に撮れるんだが、手ブレ補正はそこまで強力じゃないので、試しに一脚の先につけて動画を撮ってみたらけっこうブレててきつかった。

 このあたり、ファームアップか何かで、ハイパーラプス動画に対応してくれたらもっと面白くなるのに、と思う。

 まあ1台目のカメラとしてこれを買う人はそうはいないと思うけど、セカンドカメラとして、カメラ部を適当なとこにぶら下げておき、思いついたら勝手なアングルで自由に撮るべし。妖しい撮影スタイルで撮るのもまた乙。

 特に友達らと遊びにいくときこれがあると、みんな面白がってくれる。

 そんな、従来のコンデジともスマホのカメラともアクションカムとも違う、あらゆるアングルで楽しめる、カシオならではのセパレート型フリースタイルカメラがFR10である。

しかもアウトドア仕様なので、乱暴に扱える。

 こういうどうやって使ったら楽しいか考えちゃう面白さ優先カメラがあってもいいじゃないか。

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