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写真がもっと楽しめる、チルト対応のフルサイズ一眼レフ――ニコン「D750」扱いやすいフルサイズ(2/3 ページ)

» 2014年10月29日 14時42分 公開
[永山昌克ITmedia]
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動体や暗所でもストレスなく作動するAF性能

 AFは、上位モデルのD4SやD810と同じく、15点クロスタイプを含む全51点測距に対応する。動きのある被写体に対してもストレスなくピントが合う、軽快なAF性能を実感できた。しかも、AFのセンサーモジュールには、新開発のアドバンストマルチCAM3500 IIを採用し、AFの最低検出範囲は上位モデルを超える-3EVを実現する。薄暗いシーンでも安心してAF撮影が行える。

 AFエリアモードに関してはD4SやD810と同等になり、シングルポイントAF、ダイナミックAF、3D-トラッキング、オートエリアAFに加えて、被写体を面でとらえるグループエリアAFが選べる。不規則な動きをする動体撮影時に役立つ。

 シャッター音はやや低い小さめの音で、シャッターショックやミラーショックについても控えめな印象だ。連写速度は最高で秒間約6.5コマに対応。そのほかにレリーズモードとして、撮影時の駆動音を抑える静音モードや静音連続撮影モード、ミラーアップ撮影などが用意されている。電子先幕シャッターは非搭載となる。

 撮影モードはオートからマニュアルまで10モードが用意され、ボディ左肩のモードダイヤルによって切り換える。絞りやシャッター速度はグリップの前後にあるコマンドダイヤルで調整する。露出補正やISO感度、ホワイトバランスなどは、それぞれの専用ボタンを押しながらコマンドダイヤルを回してスムーズに変更できる。

 こうした基本的な操作に関してはこれまでの製品を踏襲し、同社ユーザーであれば迷うことはないだろう。ボディ前面にあるファンクションボタンやプレビューボタンの割り当て機能を変更できるなどカスタマイズの自由度もある。

D750 左側面にはフラッシュモード/調光補正ボタンやBKTボタンを、左肩には撮影モードダイヤルやレリーズモードダイヤルを装備する
D750 天面の表示パネルはやや小さめ。絞りとシャッター速度は大きく表示されるが、ホワイトバランスや画質モードは表示されない
D750 ポップアップ式のフラッシュを内蔵。ガイドナンバーは約12。外部フラッシュのコマンダーとしても利用できる
D750 エプロン部の下部には、AFモードボタンとフォーカスモードセレクターを装備。端子カバー内には、アクセサリーターミナルやヘッドホン出力端子、外部マイク入力端子、HDMI端子、USB端子がある

FXフォーマット機では初めてWi-Fiを標準装備

 機能面では、中級者以上に向けた本格マニュアル機能に加えて、入門者向けのオート機能が充実している点が特徴だ。例えば、撮影モードの1つとして用意されたスペシャルエフェクトモードは、これまではエントリーモデルのみに採用されていた機能だ。ミニチュア効果やカラースケッチなどの特殊効果が手軽に楽しめる。

 また、同社のフルサイズ機では初めてWi-Fiを内蔵。スマホやタブレットとの連携がスムーズに行える。

 そのほか、3種類のフォーマットが選べる撮像範囲の変更機能や、左右と前後の傾きを検知する電子水準器、16種類のシーンモード、カメラ内RAW現像、画像編集、動画編集などの機能を搭載する。

D750 シャッターボタンの横に動画撮影ボタンを搭載。動画は60pのフルHD記録に対応する
D750 ニコンFマウントを採用。AFカプラーがあるので、AFモーターを内蔵しないAFレンズでもオートフォーカスが利用できる
D750 SD/SDHC/SDXCメモリーカードのダブルスロットを搭載。順次記録や同時記録、RAW+JPEGの分割記録、カード間コピーが行える
D750 電源はリチウムイオンバッテリー「EN-EL15」。CIPA規格準拠の撮影可能コマ数は約1230コマ

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