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第63回 iPhoneのカメラでイルミネーションをきれいに撮る方法荻窪圭のiPhoneカメラ講座(2/2 ページ)

» 2014年12月18日 21時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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青色LEDがいっぱいの「青の洞窟」に行ってきた

 2014年は目黒川沿いの中目黒駅周辺で、青色LEDだけのイルミネーションが話題になった。「Nakameguro 青の洞窟」である。残念ながら人が多すぎて土日祝日の点灯は中止になってしまったのだけど、12月25日まで、平日の夜は真っ青なイルミネーションが楽しめる。

 真冬に寒い色のイルミネーションオンリーというのがまた都会の冬っぽさを増して面白いのであるが(でも、通勤や通学で毎日通る人は「ただでさえ寒いんだからもうちょっと暖かい色にしてくれ」と思うだろうなと同情しつつ)、こういうのはデジカメが苦手とするところ。

 歩いてたら「青がきれいに撮れない」という声が耳に入ってきたのである。それ、難しいです。人間の目に見えるように青イルミネーションを撮るのはカメラ的に難しい。難易度が超高い。

 でもやってみる。

 光は明るくなればなるほど色が薄くなり、しまいには真っ白になる。肉眼では青く見えるLEDも、写真に撮ると白い点になっちゃうのはそのせい。LED回りが紫っぽくなっちゃうのは、青が他の色よりはやく飽和して、バランスが崩れるから。

 普通に撮るとこうなる。光源の回りにちょっと青紫っぽくなり、水面は青が飽和しちゃってべたっと塗ったようになってる。

iPhoneでイルミネーション 普通に撮ると青が飽和してしまう

 では、暗く撮ってみようということで、iOS 8のカメラ機能で搭載された露出補正を使い、暗めにセットしたのがこちら。

iPhoneでイルミネーション 露出補正で暗めに撮る

 こうすると背景は真っ暗になるけど、青色LEDに照らされた水面はきれいに青くなり、イルミネーションもそれなりに青く撮れた。

 ちなみに、これのHDRバージョンがこちら。いやあ、何がなんだか、すごいことになりました。

iPhoneでイルミネーション HDRをオンにするとあやしい感じに

 これはこれで派手でいいんだけど、真っ青すぎて何がなんだか。まあ、これはこれで極端に青くて面白いのだけれども。

 青だけだから訳が分からないのだ、と、青と赤っぽい暖かい照明を合わせてみた。比較対象があると、ちょっと感じが変わる。

 ちょうどちょうちんが並んだお店があったのでそれを使って左右で分けてみたのがこちら。

iPhoneでイルミネーション ちょうちんが並んだお店を左に、イルミネーションを右に配して撮ってみる

 わざとピントを外して(そうすると、イルミネーションがふわっとした丸になる)、そこだけを狙うと幻想的に面白い写真になるけど、何が何だか分かりませんな。

iPhoneでイルミネーション ピントを外すとふわっとした丸い光に撮れる

 とまあいろいろ遊んでみたけれども、青のみのイルミネーションを単体で上手に撮るのは非常に難易度が高い。

 お勧めは、誰かと一緒に行き、青いLEDが顔を照らすアングルで顔も一緒に撮ること。すると青いLEDの反射で顔がほどよく青くなって、青イルミネーションの世界に来たんだなって写真になる。

 リア充の方はぜひ。青イルミネーションを背景にして撮るより、光の青を照明に使ってその場の雰囲気を利用しちゃえって話だ。

 あ、ちなみにわたしは1人でふらっと行ったので、それに相応しい写真は撮れておりません。ご了承を。モデルしてくださる妙齢の女性は常時募集しております。

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