さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。オリンパスプラザ東京で、2015年4月9日から開催予定の安田菜津紀写真展「君が生きるなら−HIVと、子どもたちと−」を案内する。
「あそこにエイズの村がある」
人々が指差した先には、緑の壁。それがこの村との出会いだった。
カンボジアに初めて渡航してから12年となる。目まぐるしく変わり続けるもの、そして変わらず残る温かいもの。そんな光と影が交錯し、混じり合う社会に生きる人々の姿を目にしてきた。
通い続けている村では、HIV感染者を抱えた家族たちが生活を共にしている。元々は首都プノンペンにあった集落が、開発に伴い郊外に追いやられたものだ。いつも出迎えてくれる少年が「遊びに行こう」と手をとると、荒れた指の感触が残る。薬の副作用で、その肌はぼろぼろになっていた。
この村に過った死の不安。いまなお根強い偏見と、外から浴びせられる心無い言葉。そんな運命と向き合いながら育つ子どもたちは、どんな大人になっていくのだろう。出会った頃はただただ不安を胸に、シャッターを切り続けていた。
けれども時を共にするごとに、そこには小さな喜びがあり、ごく穏やかに流れる日常があることを知った。大切なのは相手の言葉にじっくりと耳を傾けながら、自然体で向き合うことだと教えてもらってきた。
そんな村の息吹のひとつひとつを、写真に込めました。
名称 | 安田菜津紀写真展「君が生きるなら−HIVと、子どもたちと−」 |
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開催期間 | 2015年4月9日(木)〜4月15日(水) |
開館時間 | 10時〜18時(最終日15時終了) |
定休日 | 日曜・祝日 |
入場 | 無料 |
会場 | オリンパスプラザ東京 |
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