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» 2015年05月27日 17時30分 UPDATE

EOS Kiss X8iと何が違う?:こだわる人も納得の、一歩上のエントリー機――キヤノン「EOS 8000D」 (1/2)

キヤノン「EOS 8000D」は、ワンランク上を目指したエントリー向けの一眼レフだ。ファミリーユースがメインの「EOS Kiss X8i」とは何が違うのか。その機能と操作性を比較してみよう。

[永山昌克,ITmedia]

上面表示パネルとツインダイヤルが便利

 2015年年4月にキヤノンが発売したエントリー向けの一眼レフは2台あった。1つはロングセラーを誇る「EOS Kiss」シリーズの最新モデル「EOS Kiss X8i」。もう1つは「プレミアムエントリー」をかかげる新ラインの製品「EOS 8000D」だ。

 この2台には共通点がたくさんある。どちらも撮像素子は、新開発となるAPS-Cサイズの有効2420万画素CMOSセンサーで、画像処理エンジンには「DIGIC 6」を搭載。ファインダーは視野率95%のペンタダハミラー式で、AFはオールクロスの19点測距に対応。液晶モニターは、バリアングル式のワイド3型TFT。選択できる感度やシャッター速度、連写スピード、動画サイズ、測光性能などにも違いはない。

EOS 8000D 左は「EOS Kiss X8i」、右が「EOS 8000D」。発売時点での実勢価格はEOS 8000Dのほうが約1万円ほど高い
EOS 8000D ボディサイズは、幅と奥行きはまったく同じで、高さはEOS 8000Dがわずか0.2ミリ高い。重量はEOS 8000Dが10グラム重い
EOS 8000D キットレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」を装着した状態。前から見た場合、目立った違いはモードダイヤルの位置と天面液晶パネルの有無だ

 ボディのデザインもかなり似ている。どちらもフルブラックの樹脂外装で、EOSではおなじみの曲面を多用した丸っこいスタイルを採用。製品名のロゴ部分を隠せば、両機をひと目で見分けるのは難しい。

 では何が違うのか。外観をじっくり比較すると、まず気付くのはモードダイヤルの位置だ。EOS Kiss X8iは、これまでのKissシリーズと同じくモードダイヤルが天面の右側にあるのに対して、EOS 8000DではEOSシリーズの上位モデルと同じ左側にある。

 EOS 8000Dの天面右側には、各種の撮影情報を表示するためのモノクロ液晶パネルを装備する。表示の内容は、絞り値とシャッター速度、感度、露出補正値、バッテリー残量など。同じ情報は背面の液晶モニターにも表示できるが、液晶を見ずに、これらの情報をボディの上からひと目で確認できることがEOS 8000Dの特徴の1つになっている。中級機に近い仕様といえる。

EOS 8000D EOS 8000D(右)のモードダイヤルには、ロック機構がある。また電源スイッチの位置が異なる
EOS 8000D 液晶モニターには、どちらも約104万ピクセルのワイド3型TFTを搭載。ボタン類は、再生ボタンやゴミ箱ボタンの位置が異なる

 背面に目を向けると、サブ電子ダイヤルの有無が大きな違いになっている。EOS Kiss X8iは、歴代のEOS Kissシリーズと同じくサブ電子ダイヤルは非搭載だが、EOS 8000Dには小さなサブ電子ダイヤルがある。これによって、ボタンを併用せずに露出補正をダイレクトに設定できるのが便利だ。またマニュアル露出モードの際は、絞り値とシャッター速度をそれぞれ素早く調整できる。

 さらに、液晶モニターの自動消灯を行うためのディスプレイオフセンサーや、ダイヤルが不用意に動くのを防ぐためのマルチ電子ロックスイッチを備えることもEOS 8000Dの優位性になっている。

EOS 8000D 背面十字キーの周辺に見える凹凸のあるリングがサブ電子ダイヤルだ。より上位の製品が備えるサブ電子ダイヤルに比べると少々小さいが、各種の撮影設定をスムーズに行えるのはありがたい
EOS 8000D カメラ設定メニューで液晶の自動消灯を「する」にしておくと、接眼部のディスプレイオフセンサーに連動して、液晶モニターを自動消灯できる
EOS 8000D 背面下部にあるマルチ電子ロックスイッチの働きは、カスタムメニューで設定できる

電子水準器や動画デジタルズームに対応

 細かい機能面での違いとしては、電子水準器を搭載していることや、ライブビューの際にサーボ連写が利用できること、動画デジタルズームやHDR動画に対応していることなどが挙げられる。

 電子水準器は、カメラの左右方向の傾きを液晶モニターまたはファインダー上に表示できる機能だ。前後方向の傾き表示に対応していない点は残念だが、風景や建造物を撮る際に役立つだろう。

 ライブビューでのサーボ連写は、ライブビュー撮影時にサーボAFによってピントを合わせ続けつつ、最高で約3コマ/秒の連続撮影を行う機能だ。連写中も液晶モニターの表示が消えないので、被写体の動きに合わせて構図を修正しながら撮ることができる。

EOS 8000D カメラ設定メニューでは、INFOボタンを押した際に液晶表示される情報を選択できる。ここで水準器を選ぶと、液晶上に大きく水準器を表示できる
EOS 8000D 水準器は、ファインダー内の左下に小さく表示することも可能だ。ファインダーをのぞきながら傾きをチェックできるのは便利
EOS 8000D ライブビュー撮影時のAF動作は、ワンショットAFとサーボAFの2モードから選べる
EOS 8000D 動画撮影メニューでは、約3〜10倍のデジタルズームを設定できる。デジタルズームの操作は、十字キーの上下で行う
EOS 8000D 左右に約175度、上下に約270度まで回転するバリアングル液晶を搭載。ファインダーは視野率95%のペンタダハミラー式となる
EOS 8000D

電源はリチウムイオン充電池「LP-E17」。撮影可能枚数の目安は、ファインダー撮影で400枚、ライブビュー撮影で150枚

EOS 8000D キヤノンEFマウントを採用。これまでのEOSと同じく、超音波振動でゴミをふるい落とすセンサークリーニング機能を備える
EOS 8000D ガイドナンバー12のストロボを内蔵。外部ストロボのワイヤレス発光にも対応する。このあたりの機能はEOS Kiss X8iと同じだ
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