さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。リコーイメージングスクエア新宿で、2015年8月26日から開催予定の、もりやしんいち 写真展「濤」(なみ)を案内する。
平磯太陽観測センターの東側に、水戸第9代藩主・徳川斉昭が水戸八景番外景勝地として碑を建てた「観濤所」なるものがあって、そこから眺める太平洋の濤(なみ)に湧き立つ磯の景色はすばらしい。この磯では中生代白亜紀層の岩礁が、海中に遠くまで突き出しているので<濤(おおなみ)>ができやすいのだ。今は、なみうちぎわ近くに車道が通っているので、<濤>により近づくことができる。
3.11地震では大津波に襲われた。車道は瓦礫でうずまり、民家は水浸しとなり、停電と断水が長期間続いた。そんなことがあって、2013年に「津波警告板」が設置された。サンズイに壽と書いて(トウ)と読み、「大きな音の波」という意味をもつ。
<濤>という字をジーッとみていると、迫りくる<おおなみ>のど迫力に圧倒されている自分を覚える。それとともに、<なみ>が時折見せてくれるすばらしい表情を愛でようではないか、という気持ちも湧いてくる。きっと<壽>という字がもつ「ことほぎ・長生き」などという意味が、私にささやかな希望をみさせてくれるからかもしれない。
もりやしんいち
名称 | もりやしんいち 写真展「濤」(なみ) |
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開催期間 | 2015年8月26日(水)〜9月7日(月) |
開館時間 | 10時30分〜18時30分(最終日16時終了) |
定休日 | 火曜 |
入場 | 無料 |
会場 | リコーイメージングスクエア新宿(ペンタックスフォーラム) ギャラリーI |
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