続いての注目は「ハイスピード動画」。超高速撮影した動画を通常の速度で再生するので「スーパースローモーション」となる。
撮影モードダイヤルは「HFR」(ハイフレームレート)だ。ここでは240fps、480fps、960fpsの3つから選べる。240fpsで撮って60fpsで再生すれば4倍のスローモーションとなるわけだ。
ハイスピード動画自体は珍しいものじゃないが、従来のデジカメのハイスピード動画は画像サイズがVGAクラスで、クオリティに問題があった。まがりなりにも1280×720のHD画質で撮れるiPhoneの方がまだよいくらいだった。
でもRX100 IVはフルHDサイズでハイスピード動画を撮れるのである。スローモーション好きにはたまらん仕様だ。
ただ、「フルHD」で記録されるというだけで、もともとの画素数は撮影モードによって変わる。「画質優先の240fps」で撮ったときはほぼフルHD(1920×1080ピクセル)だが、画質優先の960fpsだと1136×384ピクセルをフルHDに引き伸ばした感じになって画質は落ちる。
撮影時間優先モードだとさらに画像サイズが小さくなり画角も狭くなるので、できれば「画質優先」で撮りたいところ。
表にするとこんな感じ。
まあ画角や画質の問題があるので、その辺を加味しつつ使うといい。また、撮影後は記録に時間がかかるのでその辺も留意しつつ使うべし。
噴水を同じ位置からフレームレートを変えて撮影してみた。画質優先の30fps再生に統一してある。画角の違いとクオリティの違いをチェック。240fpsならもうフルHDとして十分使えるのでこれはいい。
なお、HFRモードで撮るときは、まずセンターキーを押して「スタンバイ状態」にしてから、実際の撮影を始める。スタンバイ時は常にカメラ自体は撮影状態になっているので非常にバッテリーを消費する。
HFRを楽しむ人は予備バッテリやモバイルバッテリー(USB充電できるから)は必須となりますな。
ここからやっと静止画カメラとしての話。
IVは見た目はIIIとほぼ同じ。大きさも同じ。290グラムから298グラムへと、撮影時重量がほんのちょっと重くなったくらいだ。
ざっと特徴をおさらいしておこう。レンズは24〜70ミリ相当の広角系ズームで、レンズの明るさはF1.8〜2.8。望遠端でF2.8を維持しているのが明るくて素晴らしい。
ファインダーはIIIと同じくポップアップ式EVF。EVFをポップアップさせると電源が入り、戻すと電源がオフになるが、設定でオフにならないようにもできる。
EVFのクオリティはちょっと上がって見やすくなった。
背面のモニターは相変わらずタッチパネルに非対応だけど(残念)、チルト式で、ハイアングルにもローアングルにも対応。180度反転させて自分撮りにも使える。
とにもかくにもEVFがポップアップするというギミックがたまらない。しかもEVFを内蔵しながらこのコンパクトさであり、モニターは180度以上チルトするという撮影の自由度は素晴らしい点だ。
撮影モードダイヤルはHFRモードが追加された分、オートが1つにまとめられた。IIIまではiAUTOとiAUTO+の2つのポジションを持っていたが、IVではAUTOだけになり、メニューからiAUTOかiAUTO+かを選べるという寸法だ。
iAUTO+にすると、連写+合成系の機能(HDRと手持ち夜景)が自動的にかかるようになる。
まあこの辺はIIIと基本的には変わらない。
操作系もほぼ同じだ。M3とまったく同じ感覚で使える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR